2025.01.06 OKIとベトナムのFPTが資本業務提携しグローバル拡大へ 中国でソフト開発を展開 持続可能な成長、社会の発展へ

資本業務提携したOKIの森孝廣社長(左)とFPTジャパンのド・ヴァン・カック社長

 OKIとFPTジャパンホールディングスは、グローバル戦略パートナーシップ強化に向け資本業務提携した。中国でソフトウエア開発事業を共同展開する。ベトナムに本社を置くFPTグループが持つグローバルな顧客基盤や先進のICT技術と、OKIが持つ社会インフラを支える高度な技術と豊富な実績、中国でのオフショア開発を組み合わせることで、日本・中国市場のみならず、ベトナムをはじめとしたASEAN諸国、グローバルへとビジネス拡大を加速させる。

 FPTジャパンは、OKIが展開する中国におけるソフト開発会社「日沖信息(大連)有限公司」と「沖電気軟件技術(江蘇)有限公司」の一部の株式を引き受け資本参画する。資本比率は、両社ともFPTジャパン65%、OKI35%。これに伴い、社名を「FPT OKI 大連有限公司」「FPT OKI 常州有限公司」へ変更する。新体制への移行は、2025年4月1日付。FPTジャパンとOKIは、共同で先進技術を用いたソフト開発事業を展開していく。

 OKIは、複雑化する経済環境への対応力の強化と、「社会の大丈夫をつくっていく。」企業として新たな成長軌道を描くことを目指し、23年度から中期経営計画2025をスタートした。同中期経営計画の重要施策の一つに、海外事業のリスタートを掲げ、海外拠点の最適化と、グローバルパートナーとの連携強化を積極的に推進していく。

新開発拠点を設立

 FPTジャパンは、世界30カ国に事業を展開するグローバルITサービス・プロバイダーの日本法人として、FPTグループが有するグローバルな顧客基盤、先進技術と多様なリソースを生かし、成長してきた。24年3月には、中国・大連に新たな開発拠点を設立し、中国国内企業のビジネス支援、さらにはグローバル展開支援へと事業領域の拡大を見据えている。

 両社は、今回の資本業務提携を通じて、グローバル競争環境において、持続可能な成長を実現し、社会の発展を目指す。

 具体的には①持続可能なデリバリーモデルの実現②グローバルな顧客基盤の拡大③先進技術者の人材交流の拡大・グローバル人材の育成④新たなビジネスモデルの創出--に取り組む。

 現行事業における開発体制に加え、FPTソフトウェア(ベトナム)を組み合わせたモデルを構築し、開発・保守効率、リスク低減の視点で全体最適化、事業の継続性向上を図るほか、FPTの広範なグローバルネットワークを活用し、OKIの製品・サービスの海外展開を加速させる。

 FPTは、ベトナムに本社を置く世界トップクラスのテクノロジー/ITサービス・プロバイダーとして、テクノロジー、テレコミュニケーション、教育の三つの主要な部門で事業を展開。23年の売上高は21億700万ドル、また、24年の従業員数は4万8000人の規模。