2025.01.09 【電子部品総合特集】全国電子部品流通連合会 各地区協議会の25年取り組み 全国電子部品流通連合会(JEP)東京都電機卸商業協同組合(TEP) 屋宮芳高JEP会長、TEP理事長兼務 

屋宮 理事長

全国展開のネットショップ構築

 全国電子部品流通連合会(JEP)は、2024年10月に第50回通常総会と創立50周年式典を開催した。

 東京都電機卸商業協同組合(TEP)では現在、会員企業の部品の在庫情報を共有して、ユーザーが電子部品をネットで購入できるようにするネットショップの構築の準備を進めている。

 部品を効率よく供給できれば、今まで売れ残って廃棄していた部品の量を減らすことにもつながるため、業界にとってもプラスになる。

 ネットショップ構築はコアスタッフの協力を得て準備を進めており、25年4月以降に立ち上がる見込み。ネットショップの取り扱い企業を増やしていくため、TEP会員各社に参画を呼び掛けていく。これにより、組合活動の活性化や会員増強などにつなげていきたい。

 TEPでうまく立ち上げることができれば、その後はJEP傘下の関西や中部などの地域単組にも広げていき、全国展開にするのが目標。現在はJEPの単組がない東北・北海道地区の部品流通業界にも広げたいと考えている。

 直近の電子部品流通市場の動向は、あまり盛り上がっているという話は聞かない。今は地道に人材育成などに努める時期だと思う。世界全体をみても、米国は25年1月にトランプ政権が誕生し、日本は少数与党となった。それ以外の地域でも紛争や政権交代など不安定な要素が多く、25年は見通しが立てにくい。

 日本はやはり、製造業全体として付加価値の高いモノがつくれる態勢にしていかないといけないと思う。

 われわれ部品商社も、人材育成に努めると同時に、魅力ある会社づくりが必要。単にモノを売るだけでなく、付加価値を高めた提案などを考えていく必要がある。そのためにも、若い会員たちとの情報共有を図り、全国ネットで情報を共有しながら活動できる組織づくりを進めていきたい。

 TEPでは25年も、CEATECや電子機器トータルソリューション展への参画をはじめ、各種研修やセミナー、イベントなどを予定しており、組合員同士の交流の機会を増やしていきたい。