2025.01.16 【計測器総合特集】昨年の計測器関連の展示会が活況 「コロナ明け」で体験ニーズ増加

にぎわうIIFES2024会場

 展示会は新型コロナウイルス感染症の感染拡大で中止に追いやられたり、来場者の激減を招いたりした。コロナ禍によりオンライン展示会が広がったが、機器を実際に見て体験できるリアル展のニーズは根強い。「コロナ明け」の現在は通常運行となり、活性化も進む。2024年の主要な計測系展示会をプレーバックする。

【オートメーションと計測の先端技術総合展】

 「IIFES」はオートメーションと計測の先端技術総合展で、日本電機工業会(JEMA)、日本電気制御機器工業会(NECA)、日本電気計測器工業会(JEMIMA)による共催。オートメーションの総合展「システムコントロールフェア(SCF)」と、国内最大級の計測と制御の専門展示会「計測展 TOKYO」が19年に一つの展示会となった。

 「IIFES2024」はリアル展とオンライン展のハイブリッドで実施した。リアル展は24年1月31日~2月2日に東京ビッグサイトで開催され、「MONODZUKURIで拓(ひら)く、サステナブルな未来」をテーマに掲げた。

 電機・計測産業を核とする産業界の最先端技術・情報が集まり、出展者数は195社・団体、出展小間数は937小間。来場者は3日間で4万2484人と盛況だった。

 今年は11月19~21日の3日間、東京ビッグサイトの東4・5・6ホールで開催。オンライン展は行わない。

【計量計測機器の総合展示会】

はかる-1グランプリ。計量計測業界の認知度向上を図った

 「INTERMEASURE」は、国内最大級の計量計測機器の総合展示会。日本計量機器工業連合会(計工連)が主催し、隔年で開かれている。

 「INTERMEASURE 2024(第31回計量計測展)」は24年9月18~20日の3日間、東京ビッグサイトで行われた。開催テーマは「#はかる~はかるとつくるサステナブルな未来~」。69社・団体が出展し、モノづくりや社会インフラを支える、最先端の計量計測機器やシステムなどを披露した。

 公式Webサイトからの事前登録により、同時開催された「第12回総合検査機器展」「SENSOR EXPO JAPAN 2024」「地盤技術フォーラム 2024」「第4回次世代森林産業展」「第27回油圧・空気圧・水圧国際見本市」に入場することができた。

 会期3日間の来場者はINTERMEASURE 2024が1万741人、同時開催展合計で8万2838人を数えた。

 今回は特別企画として、初日に「#はかる 第1回はかる-1グランプリ」を会場内のステージで開催。6組のプロの芸人が「はかる」をテーマにネタを披露し、観客の笑いや拍手を騒音計が計測して王者を決定するお笑いグランプリだ。計量計測業界の認知度向上を目的に行われ、多くの観客を集めた。

【計測と制御技術の総合展】

計測展2024 OSAKAの開会式

 未来のものづくり社会を支える計測と制御技術の総合展「計測展2024 OSAKA」は24年10月30日~11月1日の3日間、グランキューブ大阪(大阪国際会議場)で開催された。主催は日本電気計測器工業会(JEMIMA)。

 今回のPRメッセージには「カーボンニュートラルへ はかる・見える・変える」を掲げた。出展者数は66社・団体(142小間)。来場者は3日間で7680人だった。

 従来の展示エリアのほか、交流ゾーンではサイバーセキュリティー、省エネルギー、新エネルギー、産学交流などの展示も行われた。学生向けプログラムでは、次世代の技術者に電気計測器業界への関心を高めてもらう企画が用意された。

 この総合展は隔年開催となっており、次回は26年10月21~23日にグランキューブ大阪で開かれる。JEMIMAは、顧客との接点に加え、出展者や来場者が「気づく・考える・行動に移す」ことができるような、多様な潜在ニーズに応えるイベントへの発展を目指している。