2025.01.22 生活パターン学ぶ冷蔵庫、シャープが新型 AIで最大35%省エネ

節電機能が進化したFit63シリーズ(左が545L、右が505L)

効率よく収納できる大容量冷凍室も継承効率よく収納できる大容量冷凍室も継承

「奥行薄型と環境配慮を重視した」と説明する永田副事業部長「奥行薄型と環境配慮を重視した」と説明する永田副事業部長

 シャープは22日、薄型設計のプラズマクラスター冷蔵庫上位モデル「Fit63シリーズ」5機種を発表した。節電機能が進化し、無線LANに接続することでAI(人工知能)が生活パターンを学習。通常運転時に比べて最大35%の節電を実現した。太陽光発電システムとの連携で、発電した電力を効率よく活用できるようにもなった。2月13日から順次発売する。

 新製品は、特長でもある奥行き63センチメートルの薄型設計を前面に出しながら、無線LANに接続しクラウド上のAIが冷蔵庫の使用状況を学習して省エネ運転をする「つないでもっと節電」が進化した。冷凍室温度に新たな制御を加えることで節電機能を高めている。25項目の細かな省エネ制御を行う「節電25」モードと「つないでもっと節電」を組み合わせて運転することで節電効果を高めた。

 国内キッチン事業部の永田康人副事業部長兼冷蔵商品企画部部長は「奥行薄型と環境配慮を重視し製品化した」と話す。

 とくに今回は太陽光発電と連携する「Life Eeeコネクト」サービスに対応。同社のHEMS(家庭用エネルギー管理システム)「ココロ・エナジー」により、AIで発電量と消費電力量を予測し消費電力の多い除霜運転を発電が余るタイミングで実行するようにした。

 他社の太陽光発電を設置していても余剰電力を有効に活用できる「おひさま除霜」も採用。近隣の天候情報をクラウドで収集し日射量が多い時に除霜運転に移行することで、太陽光発電の電力を効率良く使えるようにしている。「HEMSがなくても発電を有効活用できる」(永田氏)とみる。

 ドアの閉め忘れを防ぐ独自のオートクローズ機能の動作範囲も広がった。従来機は約20度で自動的に閉じていたが、新製品は約30度に拡大したことでドアの閉め忘れをしにくくした。

 市場想定価格は545リットルモデルが税込み41万円前後。新製品の発売に合わせ最大2万円のキャッシュバックキャンペーンも行う。