2025.04.23 シャープがアイススラリー冷蔵庫を開発 ペットボトル飲料を簡単にフローズン化

暑熱対策向けにレンタルサービスを始めるアイススラリー冷蔵庫

 シャープは22日、市販のペットボトル飲料から簡単にフローズン状飲料の「アイススラリー」を作れる冷蔵庫を開発したと発表した。アイススラリーは摂取すると身体を芯から冷やすことができ、暑熱対策として注目されている。開発した冷蔵庫は工場や建設などの現場やスポーツ施設などでの活用を想定し、5月22日から法人向けのレンタルサービスを始める。2027年度に3000社の導入を目指す。

 開発した「アイススラリー冷蔵庫」は、市販のペットボトル飲料を庫内に入れておくだけで簡単にアイススラリーが生成できる。既に暑熱対策などで飲料メーカーからアイススラリー専用の飲料が発売されているが、市販の飲料から簡単にアイススラリーが生成できるものはなかった。今回の新製品はさまざまなペットボトル飲料に対応でき、誰でも簡単にアイススラリーが作れることが大きな特長だ。

 アイススラリーは微細な氷と液体が混合したフローズン状の飲料で、0度の凝固点以下になっても氷にならずに液体の状態を保つ「過冷却」現象を利用して作る。過冷却状態の飲料に衝撃を与えることでフローズン状態になるもので、開発した冷蔵庫で手間なく作れるようになった。

 長年の冷蔵庫開発で培ってきた技術とノウハウを生かし独自の冷却ファン制御技術と庫内の風路構造を採用したことで、ペットボトルをどこに置いても過冷却状態を作れるようにした。Smart Appliances & Solutions事業本部経営管理統括部事業戦略推進部・水野琢馬課長は「凍結せず過冷却を維持できるよう庫内の温度をむらなく一定に...  (つづく)