半導体・電子部品メーカーから商社、産業振興を担う地方自治体まで、今や広告や宣伝はもちろん採用や社内教育に漫画を利用している。台頭する漫画制作会社の一つフーモア（東京都港区）に状況を聞いた。

　フーモアは漫画制作には2016年から参入。一般漫画のほか建設、製造業などから広告漫画を受注する。「採用活動に漫画を使う企業が増えた」（同社営業担当者）といい、ブルーカラーの求人向けに入社後の業務、キャリアアップ、福利厚生の内容をストーリー漫画で訴求する。社内教育の需要も増しており、マニュアルやインシデント教育資料に生かす。採用と社内教育での受注は合計で2年前には広告漫画全体の2割程度だったが、24年度は35％まで拡大した。

　このほか関西の半導体企業の地元小学生向けの広報漫画や外資系装置メーカーの日本向け営業資料などの事例もあり、翻訳して海外展開する動きも進む。

　「基本は顧客から連絡が来る」（同社）といい、製造業関係者が普段から広告漫画を目にする機会が増え、競合メーカーの事例もみて検索エ...　　(つづく)