2026.03.13 三菱電機、エレファンテックへ追加出資 インクジェット式プリント基板製法への転換加速
三菱電機は、独自のナノインク技術を持つスタートアップのエレファンテック(東京都中央区)と、新たに出資と事業提携に関する契約を締結した。追加の出資額は40億円。2023年5月にコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドを通じて同社へ出資しており、今回の契約は連携強化の一環となる。
エレファンテックは、金属を含むナノインクを素材に直接吹き付けるインクジェット方式のプリント基板製造技術を保有する。従来のエッチング工程を大幅に削減できることから、材料使用量の低減や排水処理負荷の軽減といった環境負荷の低減効果が高い点が注目されている。
三菱は今回の出資により、同技術を活用した次世代プリント基板製造への転換を加速する方針。製造工程の環境負荷削減を進めつつ、より高精度で持続可能な電子部品製造体制の構築を目指す。
三菱は提携に基づき、インクジェット印刷を用いた新製法を導入したソリューションの提案を開始。プリント基板メーカーにさまざまなFA(ファクトリーオートメーション)ソリューションを提供していく。将来的には、エレファンテックから技術提供を受けてインクジェット印刷装置の量産と販売を行い、同社と協調して市場展開することを目指す。
従来のプリント基板製法では、基板上の不要な銅箔(はく)を化学薬品で除去して回路を形成するため、製造過程で多くの廃棄物が発生し、大量の水を消費するなど環境負荷の課題があった。
エレファンテックは、独自開発の銅ナノインクを用いたインクジェット印刷によるプリント基板製造の新製法を実現したスタートアップで、銅ナノインクと新製法に関する革新的な技術を持つ。この製法は必要な箇所にのみ銅ナノインクを印刷して回路を形成するため、従来の製法に比べて工程を大幅に削減できる。
近年、IoT(モノのインターネット)の進展やAI(人工知能)の普及に伴い、電子機器に用いられるプリント基板の需要が拡大。これに伴いプリント基板業界では、製造工程での環境負荷の低減が喫緊の課題となっている。








