2026.03.26 英アーム、CPUの自社開発に参入 IPサービス事業から脱皮へ
AGIを手にするArmのレネ・ハースCEO(提供:Arm)
英Arm(アーム)は、35年以上の歴史で初めて、自社設計の量産半導体製品「Arm AGI CPU」を開発した。レネ・ハースCEOが24日(現地時間)サンフランシスコで発表した。
1990年設立の同社はこれまで、IP(知的財産)やSoC向け統合サブシステムIP「コンピュ―ト・サブシステム(CCS)」を提供してきたが、今回、CPUというシリコンベースの量産半導体製品へ進出。AI(人工知能)データセンター向けCPUを初めて製品化することになった。「エージェント型」と呼ばれる自律AIワークロードの増大に対応するためという。製造は台湾のTSMCに委託し、TSMCは3nmのプロセス技術で生産する。
AGIはアームにとって、IP提供ビジネスから一歩踏み出し、自社でCPUを設計・製造・販売する初のケースとなる。
性能面では、最大136個の同社最高性能のサーバー用CPコア「Neoverse V3」を搭載している。コア当たり6GBsのメモリー帯域幅を100ns未満という低い遅延で伝送する。ハースCEOによると、コアやSoC(システム・オン・チップ)、さらにブレードやラックといったシステム全体のどのレベルで比較しても業界をリードする性能を実現したという。
TDP(Thermal Design Power、熱設計電力)は300W。プログラムスレッドごとに専用コアを割り当てることで、持続的な負荷の下でも一貫性ある性能を実現する。1Uラック当たり最大8160 コアの空冷システムに加えて、ラック当たり4万5000コア以上の液冷システムに対応するという。
これら一連の性能により、「AGI はほかのx86 CPUと比較してラック当たり2倍以上の性能を提供し、AIデータセンター容量1GW当たり最大100億ドル相当の設備投資削減が可能になる」(ハースCEO)という。
今回の新製品開発では、米Meta(メタ)社が協力。今後、AGIの複数世代にわたって協業することが確約されている。AGIの本格製品化は、今年後半の見通し。
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