2026.07.27 【半導体総合/エレクトロニクス商社特集】丸文・堀越裕史社長 航空・宇宙・防衛で成長継続新規事業、26年度黒字化へ

 丸文は国内外で3000社超の顧客、800社超の仕入れ先を持ち、デバイス(半導体、電子部品)、システム(電子機器、先進コンポーネント)、アントレプレナ(先端ソリューション)の3事業を展開する。

 堀越裕史社長は、半導体市況について日本の産業機器市場の在庫調整はほぼ終了したとみる。半導体製造装置の需要が高まり、供給が焦点となるメモリーの調達が進めば成長の原動力になると見込む。データセンター向け部品の引き合いも強く、IT、電力インフラも需要をけん引。一方で素材、エネルギー価格の高騰、人工知能(AI)向け先端品への生産集中による成熟プロセス品の納期長期化は注視する。

 デバイス事業では、仕入れ先は1社に偏らないバランスを重視し、各仕入れ先の担当要員を強化し製品知識や調達力を高める戦略をとる。価格競争力のある中国、スピード感あるインドの仕入れ先も拡充を図る。商材では産機、車載の回復に合わせ炭化ケイ素(SiC)パワー半導体を拡販する。半導体以外はコネクターを含む受動部品の収益性に期待し引き続き注力する。

 システム事業は、強みを持つ航空・宇宙・防衛で2026年度以降も2~3年の成長継続を視野に入れる。宇宙は多くの部品を納入する国産ロケットの打ち上げ加速を期待し、官民の人工衛星向け部品納入や衛星通信の伸長を目指す。また子会社フォーサイトテクノによる納入機器の保守サービスを付加価値とし競争優位を築いている。

 アントレプレナ事業は26年度の黒字化を目指し、定額課金でAIロボットを提供するロボット・アズ・ア・サービス(RaaS)やデジタル医用機器に注力。AIコミュニケーションロボット「Kebbi Air(ケビー・エアー)」は施設受付、介護施設入居者との交流、教育分野に展開する。汎用超音波画像診断装置「Clarius 超音波スキャナー」の医療機関への拡販を推進する。

 丸文や関係会社の事業役員、本部長を集め月1回開く「丸文グループコラボレーション・フォーラム」はグループシナジーの最大化を目指し、拡販施策や人材活用、M&A (企業の合併買収)を議論。足元は技術人材の拡充につながる企業に焦点を合わせる。丸文に蓄積した企業価値評価などM&Aの知識、経験を関係会社に伝える。