2026.07.31 コインパーキング向け駐車場ソリューションを拡販 31年までにシェア10%へ シャープ

設置シーンイメージ(ハイブリッド運用時)、右が新製品のポールカメラ

カメラ付在車センサーユニットRZ-P401カメラ付在車センサーユニットRZ-P401

コインパーキング向けに駐車場ソリューション事業を今後さらに拡大させる
コインパーキング向けに駐車場ソリューション事業を今後さらに拡大させる

 シャープは、2021年に新規参入したコインパーキング向け駐車場ソリューションの提案を加速し、31年までにコインパーキング向けシステムの累計導入件数を現状の10倍となる1万件に拡大する。

 目標実現に向け、製品戦略も強化。9月上旬から新たにコインパーキングシステム用ポールカメラの受注を開始する。新製品と合わせ精算機や管理システムと連携したソリューション提案を加速し、駐車場運営の効率化に貢献していく方針だ。

 市場環境も追い風で、近年は設置・撤去の工期やコストの削減に加え、運営の効率化や利用者の利便性向上へのニーズが拡大。ロック板レス式のコインパーキングも増加している。

 同社は、ガソリンスタンド向けの精算機や監視カメラで培った技術やノウハウを生かし、コインパーキング向け事業に21年に参入。

 各車室の地面に設置したセンサーと駐車場全体を見渡すネットワークカメラを組み合わせた「在車センサー方式」や、駐車場入り口に設置したカメラで車番を認識する「ゲートレス車番認識方式」など、顧客ニーズに応じて選べるロック板レス式コインパーキングシステムを展開している。

 現在まで累計1000カ所への導入実績を持っており、コインパーキングの全国市場規模が9万~10万カ所とされる中、シェアは1%程度となる。

 製品戦略も年々強化しており、狭小・中小規模から大規模まで幅広い駐車場の条件に合わせ、柔軟にパーキングシステムを構築できるように進化させている。

新採用のポールカメラ方式

 今回、新たに「ポールカメラ方式」を採用。入出庫を検知するセンサーと車番を撮影するカメラを一体化した新開発の「カメラ付在車センサーユニットRZ-P401」を、1本のポールに2基まで搭載できる。

 1本で2車室まで対応できるため、設置台数の削減や工事負荷の軽減につながる。施工もアンカー式のため手間がかからない。

 駐車場の状況に合わせユニットの向きを調整できるため、隣接する2車室がL字型のレイアウトなどにも柔軟に対応できる。

 「在車センサー方式」を導入する駐車場で、カメラの死角になる車室にのみ新製品を設置するハイブリッド運用も可能となっている。

 車両の検知には独自技術を活用。レーダーと赤外線センサー、地磁気センサーの3種類のセンサーに加え、カメラによる撮影データを組み合わせることで、入出庫や車両の有無を高精度に判定できる。

 ユニットをポール上部に設置(1基搭載:地上約70cm/2基搭載:地上約70cm・約95cm)することで積雪の影響を受けにくいほか、駐車スペース後方にポールを設置するため、除雪作業の妨げになりにくい点も特長。

 本体は、シンプルな白色と積雪時に視認性の高い黄色の2色を用意。導入コストは、数車室の駐車場でポールカメラ1~2台と精算機などを含め、200万円程度という。

 ロック板やゲートがない駐車場が増加する中、年間約1万件の更新需要があるとされ、更新時期を迎えているコインパーキングへの提案を強化する。

 同社スマートビジネスソリューション事業本部ワークプレイスイノベーション事業部の畑直行副事業部長兼システム第一開発部長は「今後さらに顧客ニーズをしっかり聞いて製品の幅を広げ、顧客から必要とされるものを提案しながら(駐車場ソリューション)事業を拡大させたい」と話す。

 近い将来、カメラの映像だけで車体や車番を認識し、入出庫の検知・駐車判定を行う「カメラ俯瞰(ふかん)式システム」の導入も検討している。