2026.08.05 日本オラクル、AIエージェント強化 在庫・生産など4アプリ追加 業務横断で経営判断を支援

AIエージェント戦略を説明する中山理事AIエージェント戦略を説明する中山理事

 日本オラクルは、業務目標に沿って自律的に処理を遂行するAIエージェント型アプリケーションを強化する。Oracle Fusion Cloud Applicationsに、在庫や生産準備、サプライヤー管理などを支援する四つのアプリケーションを追加した。営業や生産計画、人事計画、財務など複数の業務領域を横断し、企業の迅速な経営判断につなげる。

 7月30日に開いた説明会で、中山耕一郎理事(クラウド・アプリケーション事業統括)は「エージェント型アプリケーションを通じ、AIエージェントの高度なユースケースや業務目標・目的に沿った自律遂行、複数の業務領域を横断する処理などを実現する。企業がAIエージェントを実業務へ適用する取り組みを支援していく」と戦略を強調した。

 オラクルは2023年から、Oracle Fusion Cloud ApplicationsでAI機能を進化させてきた。中山理事は「23年時点の生成AIと企業データを使って人の業務を支援するアシスト・アドバイザー型は、特定の業務に閉じていた。25年には特定業務を代理・実行するAIエージェント型へ進化した。26年からは従来のような業務への助言や日々の業務の自動化にとどまらず、業務目標・目的に沿ってビジネス成果を生み出すなど、経営の意思決定を支援するエージェント型アプリケーションに注力している」と語った。

 同社によると、AIエージェントが「営業、生産計画、人事計画、財務を横断し、収益を最大化するための意思決定を支援」することで、「部門間の調整や調査に費やしていた時間を短縮し、意思決定の質とスピードを飛躍的に高められる」という。

 同社はこれまでに22のエージェント型アプリケーションを提供している。新たに「在庫プランニング・コマンド・センター」「生産準備ワークスペース」「サプライヤー資格ワークスペース」「カンバン管理ワークスペース」を追加した。

 在庫プランニング・コマンド・センターは、工場、倉庫、店舗など複数の拠点にまたがる大規模な供給網で、影響の大きな欠品を解消することを目的とする。

 生産準備ワークスペースは、生産準備に影響する作業の不備や抜け漏れを見つけ、解消する。

 サプライヤー資格ワークスペースは、戦略的なサプライヤーについて、資格審査に必要なルールや要件が守られているかを確認し、リスクを把握する。

 カンバン管理ワークスペースは、在庫不足や過剰在庫を減らして生産の流れを改善し、安定した生産を継続できる環境を目指す。

 中山理事は、Oracle Fusion Cloud Applicationsの特徴として「すべての業務を単一のデータモデルと標準ビジネス・オブジェクトで管理しているため、AIが業務を理解できるデータ構造になっている」ことを挙げた。

 説明会では、AIエージェントの構築や拡張を支援するAIエージェント開発プラットフォームの最新機能に加え、AIエージェントの実装方法や実践事例なども紹介した。