2026.09.14 パナソニック コネクト、フルデジタルの新型溶接機投入 生産性向上と省エネ化を後押し
高品質溶接を実現したフルデジタルCO2/MAG溶接機「YD-500NR1」
パナソニック コネクトグループは14日、厚板の溶接に最適な新製品「フルデジタルCO₂/MAG溶接機『YD-500NR』」を発売した。溶接品質の安定化や人手不足、環境負荷の低減といった製造業が抱える課題を踏まえ、高出力性能と新開発の溶接法を組み合わせた。
新製品は、アークの追従性向上による高い溶接性能に加え、ビード垂れや溶落ち防止に効果を発揮する新開発のローヒート溶接法により、高品質で効率的な溶接を実現する。
直感的な操作性と充実したサポート機能により、初心者から熟練者まで幅広いユーザーが簡単に扱えるよう設計されている。
炭酸ガスによる溶接で「マルチモードリアクトル」によりフルソフトウェアで溶接電流波形を制御することで、アークの追従性をさらに向上させた。これにより、ウィービングや突出し長さが変化した場合でも、素早くアークを安定させ、高品質溶接を実現する。
幅広い電流域の溶接電流波形をコントロールすることが可能となり、低電流域から高電流域まで幅広く高品質溶接が実現できる。
新たに加わったローヒート溶接法は、初期溶接、本溶接、クレータ溶接、溶接停止をあらかじめ設定した時間で繰り返すことで、入熱量をコントロール。立ち向かい溶接でのビード垂れやギャップ溶接時の溶落ちを抑制し、美しい仕上がりと安定した溶接品質に貢献する。
加えて、直感的な操作ができるユーザーインターフェース(UI)と分かりやすい情報表示を実現する。溶接機の操作や条件設定の操作性および視認性を格段に向上させた。
経験が浅い人や初心者にも安心なサポート機能も充実。溶接作業の推奨条件を自動選択する「溶接ナビ」は、溶接継手などの情報がイラストで表示されることで作業者は実際の作業をイメージしながら簡単に設定でき、溶接条件出しの時間を短縮できる。
「溶接コンシェルジュ」は、現場の作業状況や作業者の課題を液晶表示に従って入力していくことで経験や専門知識が必要な溶接パラメータ調整をわかりやすくサポートする。
これまで鉄骨や橋梁などの溶接現場では、品質管理のために溶接技術者とは別に記録管理者が立ち会い、各数値を記録して入熱量を計算するのが一般的だった。
「入熱量測定機能」は、こうした管理業務の効率化をサポートする。同機能は、事前に「溶接長」を入力して溶接を行うだけで、従来は手計算していた入熱量を自動で算出し、カラー液晶画面に表示する。これにより、作業者自身がその場で入熱量を確認することができる。
あらかじめ入熱量の上下限値を設定しておくことで、測定値が基準値から外れた場合に接点出力で知らせする機能も備えている。作業者が溶接品質を確認しながら作業を進める上で有効な補助機能となる。これらの機能で入熱量管理に掛かる工数を削減し、現場の生産性向上に貢献する。
このほか、最先端のインバータ制御技術により、二酸化炭素(CO₂)排出量を削減し、省エネに貢献。設計面では、冷却ファンを脱着可能、防塵区画を保護した状態で両側板が取り外せる構造を採用し、メンテナンス性がさらに向上した。
USBで溶接特性やソフトウェアを追加で機能拡張できるポートも完備。1台の溶接機で新素材・新工法への対応力が向上する。











