2026.09.15 KDDI、次世代衛星をアジア初契約 「Starlink Mobile V2」を利用 27年中に高速通信・音声通話へ

Starlink Mobile V2のイメージ

 KDDIは15日、米SpaceXと次世代衛星「Starlink Mobile V2」のサービス提供契約を8月10日に締結したと発表した。衛星とスマートフォンの直接通信サービス「au Starlink Direct」を拡充し、携帯電話の圏外エリアで高速データ通信と音声通話(VoLTE)の2027年中の提供開始を目指す。同社によると、契約締結は15日時点でアジア初。

 au Starlink Directは現在、圏外エリアでメッセージの送受信や対応アプリによるデータ通信を提供している。Starlink Mobile V2の利用により、日常利用に近い高速ブロードバンド通信と音声通話を加え、圏外で利用できる通信手段を拡充する。

 Starlink Mobile V2は、第1世代の衛星と比べてアンテナを大型化した。衛星1基当たりのスループットは約20倍に高める。より多くの通信ビームを活用することでデータ密度も約100倍とし、通信性能を大幅に向上させる。

 KDDIとSpaceXは2021年、Starlinkの導入に向けて業務提携した。au基地局のバックホール回線にStarlinkを採用したほか、法人・自治体向けサービス「Starlink Business」の国内初提供を開始。災害時にはStarlinkを無償提供し、避難所の通信復旧にも活用してきた。

 2025年4月にはau Starlink Directの提供を開始し、圏外エリアの通信手段を広げた。2026年には海外ローミング接続に加え、SOS発信による緊急時の救助要請への対応、IoTデバイスやAIドローンとの直接通信にも展開。地域インフラ、防災、獣害対策などの社会課題解決にも活用領域を広げている。

 今回の契約を通じ、圏外エリアでも安心して利用できるモバイル通信環境の実現を目指す。KDDIの松田浩路社長CEOは、契約をSpaceXとの協業を新たな段階へ進める一歩と位置付けた。

 KDDIは今後、SpaceXとの連携をAI領域にも広げ、AI前提社会を支える次世代インフラの構築を進める。衛星通信やAI、データ活用を組み合わせ、新たな通信サービスの創出につなげる。