2020.08.19 【コネクタ特集】ポリプラスチックス液晶ポリマー、スマホや5G関連需要増
ポリプラスチックスは、コネクタなどの電子部品用エンプラのトップメーカーとして①液晶ポリマー「ラぺロス」②PBT樹脂「ジュラネックス」③PPS樹脂「ジュラファイド」などを展開。国内外で顧客の製品設計の初期段階から樹脂に最適な形状設計、金型設計、成形加工、接合などの二次加工までのキメ細かな技術サポートを行う体制を構築している。
ラペロスは、独自の分子設計技術で開発したポリマーがベースのLCP。スマホ用狭ピッチ・低背コネクタなどに多用される。
最近は、第5世代通信規格5G対応の高速伝送部品、高周波伝送部品に最適な低誘電・低誘電正接グレードのE420Pを積極展開。スマホに加え、基地局を含む様々な機器で需要が増えている。
このほか、異なる誘電率、誘電正接の低誘電から高誘電までの幅広い領域をカバーしたグレードがそろう。今後は車の自動運転、ADASへの採用が期待される。
PPSは、HEV/EV分野での販売が増加。最近はモジュール化で部品が大きくなり、耐ヒートショック性を持つタフ系グレードの採用が増えている。
PBTは、優れた電気特性はそのままに、自動車でのニーズに応えて耐加水分解性、耐アルカリストレスクラッキング性に優れたグレードを展開。高電圧コネクタなどへの採用も増えている。両樹脂ともに車の電装化・電動化推進を背景に生産台数の伸びを上回る成長を続けている。
同社はダイセルの完全子会社への移行で、特定地域でコンパウンドできないなどの制約が解消される。欧米シェア拡大やダイセルグループとのシナジー効果で新たなビジネス創出につなげる。