2020.08.31 精密ベアリング搭載コマの開発に参画NSKマイクロプレシジョン

NSKマイクロプレシジョンの精密ベアリング搭載コマ

 日本精工のグループ会社・NSKマイクロプレシジョンは、スムーズに回転する精密ベアリングを搭載したコマ「Yen Spin」の開発に参画した。

 Yen Spinは、新型コロナ禍で停滞する運気や金運を滑らかに回し、少しでも社会を明るく楽しくしたいとの願いを込めて、ヨーヨー、けん玉を中心にしたスキルトイの卸・小売りを行っているそろはむ(東京都八王子市)が企画し、精密金属加工企業のミツミ製作所(同葛飾区)が製造した。NSKマイクロプレシジョンはこの企画に参画し、精密ベアリングを搭載するコマの開発、設計に関わり、ベアリングを提供した。

 コマは、その回転する様子から様々な「回り」を良くする縁起が良いものとされており、「縁」「円」「¥」にちなんでYen Spinと命名された。

 滑らかな回転のためYen Spinには、第5世代高速通信規格5Gのデータセンターの冷却ファンモーターでも使用される高品質なベアリングが搭載されている。コマが回転する軸の先端部には、地球で最も真球に近いとされる天辻鋼球製作所(大阪府門真市)の鋼球を使用。外周部が軸から独立してジャイロ効果で回転するため、凹凸のある場所でも滑らかに回り、最長8分間の回転を実現している。

 Yen Spinは9月に、そろはむから一般販売が予定されている。

 NSKマイクロプレシジョンは、主に日本精工の各種ミニチュアボールベアリング(深溝・アンギュラ玉軸受)を専門に開発・生産・販売している、2年前、精密なベアリングを搭載することで約8分(凹凸のある面でのコマの回転時間は通常、2-3分程度)という回転時間を実現した「投げゴマ」を開発して、話題を集めた。