2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】日立ソリューションズ 星野達朗社長

ソリューション ニューノーマル対応を前面

 19年度は働き方改革の支援や非現金決済への対応、セキュリティ対策支援など市場に合わせた提案が奏功し、新型コロナウイルスの影響を抑え20年度目標の売上げ3000億円、営業利益率10%を1年前倒しで達成できた。

 20年度は、ニューノーマル(新しい日常)に対応したソリューションを強化し、製造業や流通業、サービス業が取り組むデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を支援していく。同時に営業も非対面やオンラインを軸に活動を推進する。

 19年度は、働き方改革の観点から就業管理ソリューション「リシテア」のクラウド版を投入し、幅広い企業へ対応を進めたほか、人手不足など企業が直面している課題解決に取り組んできた。10年以上にわたって進めてきたベンチャーキャピタルを活用した日本初上陸のソリューション展開も順調だ。体制面では海外事業の立て直しを図り、北米、欧州、APAC、インドに日本人のCEOを置き、地域に根差した対応をできるようにした。

 こうした施策で、新型コロナに対し柔軟に適応できたと感じている。後半戦はニューノーマルに対応したソリューションを前面に出す。テレワーク関連に加え遠隔支援や業務の自動化を支援していく。リシテアのクラウド版は4月以降で約200件の引き合いがくるなど好調で、多様な働き方を支援していきたい。

 円滑なコミュニケーションも重要でマイクロソフトの「オフィス365」の導入支援に加え、米国から持ち込んだ新ソリューションを訴求していく。新たにテレワーク中の打ち合わせを円滑にする仮想オフィスをはじめスマートグラスを活用した遠隔保守支援などを展開していく。定型業務の自動化では、当社が日本で初展開したオートメーションエニウェアの製品で社内実践の成果を踏まえた展開を加速させる。

 営業面では、Webや電話などインセールス部門の体制を強化するとともにセミナーはオンライン化する。オンラインセミナーは集客と有力見込み案件の発掘が従来と比べ飛躍的に高まっているため継続していく。