2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】NECネクサソリューションズ 木下孝彦社長
オンライン活用し顧客接点強化
ICTの市場環境は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、徐々に潮目が変わりつつある。19年度は、消費税増税、軽減税率に伴う基幹系の更新、ウインドウズ7の更新需要、働き方改革などが市場をけん引したが、20年度は、在宅勤務を対象としたリモートへの投資、基幹系から新たなDXへの投資が増加している。
当社の業績は、好調な市場を背景に、19年度は過去最高の利益を上げた。20年度は、コロナ禍にありながら、第1四半期は、売上げ、利益とも思った以上に順調に推移した。プロジェクトは、若干遅れ気味だが、受注残などが下支えとなったことも大きい。
こうした中、特に注力しているのがお客さまへのアプローチだ。7月にWebセミナーを1週間開催したところ、約600人のお客さまに50コンテンツ、1650視聴を頂き、予想以上に盛況だった。新規のお客さまも含め幅が広がり、引き合いも多かった。リアルからオンラインの活用など試行錯誤しながら、お客さま接点の強化を図っていく。
当社は、SI型で業種に強いソリューションを強化してきた。今後は、こうした強いソリューションをベースにSaaSなどのクラウド型、パッケージ型など中堅の企業が導入しやすいソリューションを増やしていく。ストックビジネスの強化は、収益性の面からも重要だ。
当社は、NECグループの中で、中堅市場を担当する中核企業としての役割がある。民需と同様に自治体関係も強化しているが、オンラインを活用したセミナー、電子申請などの需要が拡大している。地方自治体、公益法人のDX化への取り組みも本格化しており、過去に蓄積したノウハウも活用しながら、オンライン対応を強化していく。
20年度下期の市場環境も不透明だが、IT補助金を活用した投資、GIGAスクール、働き方改革など、お客さまのニーズをしっかり捉えたソリューション提案を行っていく。当社の使命である中堅企業の成長性向上に貢献していきたい。