2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】サンテレホン 榎本雅之社長

新事業拡大へ専門人材育成強化

 当社の19年度の売上高は、前年比約25%増、約80億円増の409億円弱で推移した。20年度第1四半期は、新型コロナウイルスの感染症拡大などの影響が懸念されたが、売上高が前年同期比18.6%増、営業利益が同19.3%増となり、引き続き好調に推移している。

 基盤事業の情報通信事業は、キャリアネットワークの基地局、データセンター(DC)関連ではインフラ構築、インフラマネジメントなどの売上げが伸びている。

 在宅勤務などニューノーマル(新しい日常)に対応したICTの活用が拡大しており、テレワーク関連が好調だ。ヘッドセット、UCは、前年同期比2.5倍の売上げとなっている。ネットワークカメラは、監視カメラに加え、体温を測る非接触型サーマルカメラが大きく伸びている。GIGAスクール構想も計画が前倒しされ、タブレット端末のバックボーンとなるネットワーク部材などの需要が拡大している。

 下期も、引き続きキャリアの基地局、ローカル5G関連、DCインフラ関連、GIGAスクール、リモートワーク関連などに注力する。また、こうした基盤事業に加え、LED照明、製造現場へのIoT導入などに注力していく。昨年から本格的な取り組みを開始したクロスオーバーソリューション分野も軌道に乗ってきており、下期はさらに拡大を図る。

 海外展開は、昨年、経済成長の著しいベトナムで映像ソリューション・事務機器販売のリーディングカンパニーのSOECO(ソエコ)社を買収した。これでタイ、ミャンマーに次ぐアジアで3拠点目となり、海外展開も加速させる。

 社内体制面では、4月にHR(ヒューマンリソース)ビジネスの新会社を設立した。新規事業拡大のための専門人材の育成などに注力する。また、在宅勤務の常態化に対応して、都内や近郊にサテライトオフィスの構築を進めていく。

 中期経営計画の最終年度に当たる20年度は、当初の計画を上回る形で推移する見通しだ。来年4月からは、将来の売上高1000億円に向け、新中計をスタートさせる。