2020.09.25 【九州・山口産業特集】 オンガエンジニアリング第3の柱「磁歪事業」大幅伸長

栗原 社長

 オンガエンジニアリング(福岡県直方市)は、新型コロナウイルスの影響で産業界が厳しさを余儀なくされた今年度(7月決算)を、前年度を上回る収益を確保して乗り切った。第3の柱に位置付けた「磁歪事業」が前年比2.7倍の売上げで貢献したが、8月から始まった新年度では、各事業での新製品による販路拡大をテーマに事業を方向付けている。

 磁歪事業の開発に着手したのは4年前。同社のコンクリート構造物変状部検知システム「BLUE DOCTOR」が、国土交通省のNETIS(公共工事における新技術システム)に18年に登録されて以降、各地方整備局が管理する橋・トンネルなどの「うき・剥離」検出試行点検、講習会などでさらなる技術向上を図ってきた。

 このたび、独自の磁歪センサーならびに電磁ハンマーの小型・軽量化を実現し、従来型の「BLUE DOCTOR(タイプ1)」の重量1330グラムから新型(タイプ2)重量840グラムへ減量化、点検作業者の負担軽減、操作性向上に貢献する。

 また、従来の手動式(最長4.5メートルスティック)に加え、長年開発に取り組んできた、同センサー搭載の壁面吸引走行ロボットを近日公開予定。これにより、点検業務の省力化、適用範囲の大幅拡大が見込める。

 これらの製品は、10月20、21の両日、福岡国際会議場で開催の「九州建設技術フォーラム2020」へ出展する予定。普及に当たっては国内だけでなく海外市場の開拓も並行して進めている。

 栗原陽一社長は「通常、新規開発が立ち上がるには少なくとも3年待たねばならないと言われるが、この事業はその意味では順調に推移した」と指摘する。新製品はハウス事業でも活発化している。

 今春には風向風速の制御型を開発し、今年度は量産化と販路拡大をテーマに掲げている。また、FA装置制御盤と特機の受注分野も事業の安定化に寄与している。