2020.10.20 ゲームを楽しみながら姿勢改善Acculusが「しせいカメラ」出展

Acculusの「しせいカメラ」

 Acculus(アキュラス)は画像ソフトウエアを開発するベンチャー企業だ。同社の人姿勢検出ソフト「AcculusPose」は画像から複数人の19の関節の位置を検出し、人の動きを可視化するもので民生機器や産業機器向けに展開している。

 CEATECに出展する「しせいカメラ」は、子供がゲームを楽しみながら姿勢の改善や体幹強化につなげるシステム。NVIDIAの組込みコンピューティングボード「Jetson Nano」とカメラがセットになって、テレビに接続して動作する。カメラに映った子供たちを画像AIで解析し、手や足、肩などの骨格位置を検出。そこから正中線がまっすぐか、片足立ちが持続できるかなどを認識、その結果をディスプレイに表示してゲームアプリとして遊ぶことができる。既に市販しており、子供たちや保育士からの反応も上々だ。

 また開発中の技術として「手洗い認識 HandVision」を参考出展する。手を洗っている様子を俯瞰(ふかん)する位置に設置したカメラで認識し、厚生労働省が推奨する手洗い手順を踏んでいるか、時間をかけ洗っているかなどを調べてデータ化、ディスプレイ表示する。

 笹尾幸良CEOは、「カメラで手洗いを認識する技術はよくあるが、当社では両手が絡み合うシーンなども3次元でとらえて解析する。こうした手法をとるのは当社だけ」と自信を見せる。 同技術は特許出願中で、年内完成の予定。CEATECで紹介することで、工場や老人ホーム、イベント会場、デパートなど様々な業種の企業や団体との実証実験につなげたいという。「いろいろな企業と連携して、面白い価値を世の中に出していくことが当社の目指すところ」と笹尾CEOは話した。