2020.10.21 CEATEC キーノートスピーチ石塚茂樹・ソニー代表執行役副会長
ニューノーマル社会にソニーが提供する新たな価値
ソニーの存在意義はクリエイティビティとテクノロジーの力で世界に感動をもたらすこと。感動でつながるためには人、社会、地球が健全であることが前提だ。生物多様性に重要な海がプラスチックごみで大きな影響を受けている。重く受け止め、プラスチックを減らす生活を目指し、「ワン・ブルー・オーシャン・プロジェクト」を昨年開始した。
新型コロナウイルスの世界的な広がりでライブやスポーツ観戦などに制約が出ている。それでもエンターテインメントを楽しみたいという欲求は変わらず、テクノロジーでこれらの課題を解決したい。軸となるのは、リアリティ、リアルタイムにリモートを加えた3Rテクノロジーだ。
リアリティ技術は創業から得意としてきた。ITの普及で全体の流れをリアルタイム化できる。これらをリモートで実現できる提供価値は大きい。
8月にソニーPCLで「バーチャル・プロダクション・ラボ」を立ち上げた。3Dデータを収録し、スタジオに背景として設置したクリスタルLEDディスプレイシステムの中で映像とデータを合成し忠実に再現できる。
21年4月1日、私が社長兼CEOを務めるソニーエレクトロニクスがソニーの称号を継承する。創業者が約半世紀前に語ったように、こういう困難な時に勇気をもって向かっていくのが、ソニースピリットだと信じている。