2020.11.11 【電池の日特集】パナソニックエボルタNEO
「エボルタNEO」
過放電後のガス発生量30%削減
パナソニックは、主力の高性能アルカリ乾電池「EVOLTA(エボルタ)」シリーズの最上位モデル「EVOLTA NEO(ネオ)」を年末商戦に向け訴求していく。エボルタシリーズは2008年に発売以来高性能化に向け開発を進め、17年に発売したエボルタNEOはエボルタで培ってきた独自技術により長持ち、長期保存、液漏れ防止性能を大幅に高めた。
エボルタNEOは材料と工法、構造の全ての技術を進化させた。材料は正極材料の高密度化と負極材料の反応効率を高めるとともに、銀の採用で液漏れしにくい安全性を実現した。これにより過放電後のガス発生量を約30%削減している。以前からの工法も見直した。正極材料の充填量を多くするための高密度化成型技術に加え、増やした正極材料を缶の内側に隙間なく組み上げるエボルタNEO工法を開発したことで、充填量増を実現している。
構造面では薄型の新セパレータを開発したことで、繊維の緻密化により機能を維持したまま従来比約25%の薄型化に成功。活物質の充填量をさらに増やせるようにした。負極部の溝部分の形状を見直したことで強度を保ったまま正極材料の充填量を増やしている。安全性にも配慮し、プラス極側ラベルの全周に「+」マークを表示しているほか向きを識別しやすい色分けをしている。
こうした革新により誕生したエボルタNEOは小電流から中電流、大電流までの幅広い電流域でエボルタの性能を上回り長持ち性能が約10%アップ。単3形アルカリ乾電池では「世界一長もちする単3形アルカリ乾電池」として、ギネス世界記録に認定されている。
08年から開催しているエボルタを動力とした長持ち・パワー実証実験「エボルタチャレンジ」も好評だ。19年はキャラクタの小型ロボット「エボルタNEOくん」がトライアスロンに挑戦し目標を上回ってゴールした。今年はコロナ禍で開催を見送ったが「コロナ後に新しい企画ができるよう検討中」(同社)という。
21年1月31日まで、パナソニック乾電池を購入した人に向け家電やプラレールなどが合計1000人に当たる「おウチで楽しもう!」キャンペーンを実施中だ。