2020.12.30 コニカミノルタ イメージング技術ベースにサービス化を加速 「アズ ア サービス」モデル 顧客価値を提供

山名 社長

 コニカミノルタは、強みとするイメージング技術をベースにサービス化を加速させる。同社は先に新たな中期経営戦略「DX2022」を発表した。新ビジョンステートメント「Imaging to the People」を基に、「as a Service(アズ ア サービス)」モデルで顧客価値を提供していく。

 20年度から22年度までの中期経営戦略DX2022では、戦略的新規事業による成長実現と利益貢献、ポートフォリオ転換による成長戦略を加速させる。21年度で「オフィス事業の営業利益を18年度レベルに回復させる一方、総固定費は20年度の水準を維持」(山名昌衛社長)し、22年度では「新規事業の収益改善を加速させ、オフィス事業に続く柱となる事業構築」(同)していく。

 同社はこの一年、デジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)、働き方改革で革新的な戦略を相次いで打ち出している。

 10月には、画像IoT/AI(人工知能)技術、高速処理技術を生かした事業創出のための研究開発拠点(高槻サイト)「イノベーションガーデン 大阪センター」を竣工、11月からは画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」の提供を開始した。「フォーサイ」は、画像、光学などのイメージング技術とIoT、AI技術を融合、可視化、データ分析による新たな価値創造を提供していく。

 また、グループ会社の国内販売会社コニカミノルタジャパンでは、自社実践による働き方改革「いいじかん設計」サービスに注力するとともに、複合機とサーバーを統合した「Workplace Hub Smart(ワークプレイス ハブ スマート)」を5月から本格発売を開始した。同時にITサービスを販売するECサイトの開設にも踏み切った。

 新型コロナウイルス感染拡大が続き、21年の市場環境も不透明。こうした中、時代の変化を捉えた新たな事業創出が求められてくる。

 同社では、新しい発想による価値提案を大きく打ち出すため、「as a Service」を今後の成長戦略の軸に据える。