2021.01.06 【中・四国版】年頭所感四国経済産業局 土橋秀義局長
土橋 局長
地域経済の持続的な成長へ
2021年の新春を迎え、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
昨年初めから続く新型コロナウイルス(新型コロナ)の感染拡大は、わが国の経済活動に大きな影響を及ぼしてきました。
四国地域においても、鉱工業生産指数(20年10月)でみると、緩やかな持ち直しの動きがみえますが、低水準で推移しており、個人消費も一部に弱い動きがみられます。雇用(求人数)も前年を下回る動きで推移しているなど、依然厳しい経済状況にあります。
このような状況下、これまでも足元の事業と雇用を守るため、中小企業などに対する実質無利子無担保融資などの資金繰り支援や持続化補助金、IT導入補助金などに特別枠を設け、感染対策に係る設備投資支援などを行ってきました。加えて、今後はコロナ時代を見据えた事業再構築支援にも取り組んでいきます。
私ども四国経済産業局では、新型コロナの感染拡大によって激変する経済・生活環境を踏まえながら、次のような視点で、地域経済活動を下支えするとともに、新たなビジネスの芽を発掘・支援していきたいと思っています。
一つ目は、新型コロナによって事業に影響を受けている中小企業・小規模事業者などへの資金繰り対策や事業承継支援などを引き続きしっかりと行っていきます。
二つ目は、新型コロナを契機として非接触などの新たなトレンドをビジネスにつなげる動きもあることから、企業のデジタル化投資を通じた生産性の向上や新事業創出支援、サプライチェーン強じん化の推進など、新たな生活様式に対応した未来につながる投資を強力に後押ししていきます。
三つ目は、少子高齢化が他地域以上に進展している中で、管内自治体との支援ネットワークを構築し、社会構造に起因する課題を踏まえながら、グリーン成長も含めて持続可能な経済活動を行うための環境整備を進めていきます。
また、新型コロナがもたらす影響として、人口が集中する都市部での感染リスクを踏まえ、リモートワークの浸透や、地方のサテライトオフィスへの関心も高まっております。このような動きも地域活性化のチャンスと捉えながら、官民協力してこの難局を乗り越えていければと思います。
当局職員も一丸となって、関係機関としっかり連携しながら、三つの柱の取り組みを着実に推進していく所存ですので、本年も一層のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。