2021.02.05 【抵抗器特集】ツバメ無線3次元ジョイスティック、欧米から引き合い増加
ツバメ無線は創業90年の歴史を持つ可変抵抗器専門メーカー。技術力や品質において定評があり、事業の3本柱である可変抵抗器、ジョイスティック、スリップリングは、それぞれ顧客の要望に応え需要が伸びている。
可変抵抗器の12形、16形は電動工具や掃除機、草刈り機などに使用されている。テレワークで使用する機器にも一部採用されており、特需により生産が間に合わない状況だ。
同社は小型・薄型製品を得意とし、材料開発や工法など特許も多数保有している。フラットタイプ、ロータリタイプ、UFOタイプのほか、プラスチックシャフト、メタルシャフトなど様々な形状・材質の可変抵抗器を取りそろえている。
ジョイスティックは医療機器や内視鏡、リモコン、シンセサイザなどで需要が拡大。昨年末に販売した3次元ジョイスティックは、欧米からの引き合いが増えている。人間工学に基づき長時間の作業でも疲れにくい設計となっており、医療用途などに最適だ。
スリップリングは静止体から回転体に対し、電力と電気信号を伝達できる回転コネクタ。連続回転を必要とするシステムに最適で、監視カメラの雲台、ロボット、ゲーム機、扇風機などに採用されている。高周波用の要望に対応し、1.5ギガヘルツ、3ギガヘルツの同軸コネクタ付きも用意した。
新たな製品開発にも注力している。現在、開発を進めているのが4Kビデオ用スリップリングと人型ロボット用スリップリング。4Kビデオ用スリップリングは前橋市の助成金を受けて開発中の製品で、薄型でありながら4Kに対応し、監視カメラなどの高精細画像ニーズに対応する。人型ロボット用スリップリングは米国企業と共同開発を行っている。