2021.02.22 【関西版】企業課題解決 NTTドコモのソリューションコクヨとリモート環境実証実験

シングルモードの利用イメージ。5G活用により複数人同時会話が実現

元谷さん元谷さん

 NTTドコモとコクヨは、ニューノーマル(新しい日常)時代の新しい働き方を創出するために5Gを活用したオフィスソリューションの実証実験を開始。コクヨの新品川オフィス(東京都港区)にリモート環境でも自然で気軽なコミュニケーションが取れる環境を整備した。ソーシャルディスタンスやリモートワークの増加に伴い、オフィスでの雑談やささいな会話の機会が減り、チームワークのコミュニケーションに新たな課題が生まれた。

 実証実験の場は、コクヨが今月15日に改装オープンした新品川オフィス。ドコモが5G無線基地局・伝送装置などを設置している。

 実験では「ドコモオープンイノベーションクラウド」と、コクヨが企画しソニービジネスソリューションが開発した専用アプリ「ANYBODY ANYWHERE(仮称)」を組み合わせたサービスの有用性を確認する。

 複数の5G端末をオープンイノベーションクラウドに接続する「シングルモード」は、低遅延の複数人同時会話をオンライン会議で実現する。

 1人で複数の端末を利用し常時接続する「サラウンドモード」は、離れた場所にいるチームメンバーが同じ部屋で仕事をしている感覚や相手の視線を感じ取ることができ、濃密なコミュニケーション環境を再現する。

 さらに、端末のカメラやマイクをオフにしていても気配をさりげなく伝える「アンビエントモード」も備えるなど、自然なコミュニケーションを目指す。

 現在、同ソリューションは新品川オフィスのオープンラボに展示中。関西支社法人営業部の元谷篤人担当は「オフィス内に5Gを導入するのは珍しく、全国的に先行した取り組み。5Gの特性を生かし、自然な日常の会話の中から課題を解消をする効果が狙える」と説明していた。