2021.02.24 【複合機&プリンタソリューション特集】リコーニューノーマル対応、デジタルサービスを強化

RICOH IM C3000 Cloud Connect Package

 リコーグループは、ニューノーマル(新しい日常)に対応したデジタルサービスの強化を図っている。顧客への提供価値を「EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES(EDW)」と定め、働く現場のデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)を支援するサービスの提供に力を入れている。

 「〝ハコ売り〟ではなく、ソリューションを軸足に事業展開をしている」と福留剛オフィスプリンティング事業本部事業戦略センター商品マーケティング室計画グループリーダー。

 中小企業向けに業務課題を解決するパッケージ商品として提供している「スクラムパッケージ」は、17年10月の発売開始以来、ラインアップは121パッケージ、累計販売本数も10万本を超えた(20年12月現在)。顧客の業種ごとに業務全体のフローを捉え、最適な製品・サービスを組合わせてソリューションとして提供してる。また、中堅企業向けには、その企業にあった形でSEがカスタマイズする「スクラムアセット」を提供している。既に72モデルを提供(同)し、好評だ。

 また、中堅中小企業向けにニューノーマル環境下での業務効率化や生産性向上を実現するソリューション商品群として「RICOH Digital Processing Service(RDPS)」を提供している。

 「コロナ禍で、落ち込んでいたプリントボリュームも徐々に回復してきている。依然、コロナの状況は不透明だが、コロナ後も元の状態には戻らない。ニューノーマル時代の働き方を継続して追求していく。テレワークなど在宅勤務だけにフォーカスするのではなく、中堅・中小企業の働き方、経営課題にフォーカスした提案を強化していく」と福留グループリーダーは話す。

 RDPSは、20年度の販売目標・13万本に挑戦している。建設業や不動産業、製造業、福祉介護など10業種と、共通課題となるバックオフィスを重点領域としてデジタルワークプレイスづくりを進めている。

 昨年10月からはRDPSの新サービスとして、国内中堅企業向けにドキュメント管理やワークフローを効率化する「RICOH コンテンツ活用&業務効率化サービス」の提供を開始した。リコーグループの独ドキュウェア社が開発するクラウド型の「DocuWare」をコアにしたソリューションとして、帳票処理自動化、注文書ファックス処理の効率化、契約書類効率化など5モデルから提供開始したが、順次拡充していく。「これまで以上にクラウドを活用し、働き方を変えて行こうという企業の意識が高まっている」と同商品マーケティング室の冨塚史朗氏。

 アライアンスの強化も積極的に進めている。シスコシステムズと連携し、セキュアなネットワーク環境と構築に注力。弁護士ドットコムと連携した契約業務のデジタル化、サイボウズとの企業間取引のプロセスの効率化を進めている。また、リコージャパンでは顧客との契約の電子化を開始した。これらのノウハウを顧客に提供、DXを支援していく。