2021.03.01 全ての人に開かれた未来を創るシスコジャパンの中川いち朗社長が就任会見
シスコシステムズ(シスコジャパン)はこのほど、中川いち朗社長の就任(1月25日付)会見をオンラインで開催した。中川社長は、同社のパーパス(存在意義)を「全ての人に開かれた未来を創る」とし①日本企業のデジタル変革を支援②日本社会のデジタイゼーションに貢献③お客さまのライフサイクル全てを支援④新たなパートナーモデルの実装―の四つを21年度の重点方針に掲げた。
日本企業のDXを支援 新しい日常チャンスに
オンライン会見は、新たにシスコ アジアパシフィック ジャパン アンド チャイナ プレジデントに就任したデイヴ・ウェスト前社長とともに行った。
中川社長は、21年度第3四半期からの就任となる。今回、社長就任に当たっての抱負とともに、21年度下期の重点方針を発表した。
同社の20年度業績については「20年度は、コロナ禍の影響を受けながらも業績は堅調に推移した」と語り、「5Gでは75%のシェアを確保、一般市場向けでもBCP(事業継続計画)、リモート関連が好調。基盤のネットワークとコラボレーションが成長をけん引した」など、好調の要因を挙げた。
また、シスコジャパンが、シスコのグローバル企業の中で、最も高い成長をした企業に与えられる「シスコ カントリー オブ ザ イヤー」を19年度、20年度の2年連続で受賞したこと、日本の従業員1千人以上の大規模会社を対象にした「働きがいのある会社」ランキングで21年版第1位になったことなどを成果として紹介した。
中川社長は、21年度について「ニューノーマル(新しい日常)は新たなビジネスチャンス」と捉え、「デジタルで日本の全ての人に開かれた未来にするため、人財と企業文化を基盤としながら事業を推進する」と語る。具体的には①働き方改革など企業のデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)への支援②教育、公共サービスなど日本社会のデジタイゼーションへの貢献③シスコ自身の変革として、インフラ構築への特化からお客のライフサイクル全ての支援④新たなビジネスモデルをパートナーとの協業に拡大、お客さまの価値を最大化する--など四つを重点事業として推進する。
企業のDX支援では「Cisco Secure Work from Anywhere」のコンセプトの下、ハイブリッド型のワークスタイルに対応、Cisco Digital Network Architecture(DNA、シスコ デジタル ネットワーク アーキテクチャ)をベースにマルチクラウド、SD-WAN、ゼロトラスト、マルチアクセス、運用自動化を推進する。
日本社会のデジタイゼーションでは「ニューノーマル下における日本のデジタル化を支援し、日本の持続的な成長と安心・安全な社会実現に貢献」する。シスコは、各国のデジタル改革を促進するため、カントリー デジタイゼーション アクセラレーション(CDA)プログラムを推進している。日本でも同プログラムを基にして教育、医療、ソサエティ5.0などに対応する。