2021.03.12 【電波時評】〝天災は忘れた頃にやってくる〟

 物理学者で随筆家でもあった寺田寅彦の有名な格言に「天災は忘れた頃にやってくる」がある。東日本大震災から10年たったが、近年、わが国では、毎年のように地震や風水害などが発生し、とても「天災は忘れた頃」ではないかも知れない。寺田は「文明が進むほど、天災による損害の程度も累進する傾向があるという事実を充分に自覚して、そして平生からそれに対する防御策を講じなければならない」とも述べている。

 この考え方は、現代人には少し理解し難いとこ...  (つづく)