2021.03.24 【関西エレクトロニクス産業特集】 松尾電機高電流対応で3216サイズ電流ヒューズ開発

高電流対応の3216サイズ電流ヒューズJAK型(上段左から12.5A、16A、20A)、JAJ型(下段左から12.5A、16A)

 松尾電機は、定格電流12.5-20Aの高電流対応の3216サイズ電流ヒューズを開発し、7月から販売を開始する。

 ヒューズエレメントに独自形状の金属プレートを用いることにより、これまで0.4-4Aだった3216サイズ電流ヒューズの定格電流を一気に20Aまで広げた。定格電圧32VDCと50VDCで、定格電流の200%溶断仕様の「JAJ型」(定格電流12.5A/16A)、同250%溶断仕様の「JAK型」(同12.5A/16A/20A)の計10品種を取りそろえた。従来品と同等価格を予定。福知山工場(京都府福知山市)で生産する。

 高い回路電流のLED電源回路やモーター、ソレノイドの駆動回路のほか、ノートPC、電動掃除機、パーソナルナビゲーションシステム、搬送ロボット、AGV(無人搬送車)、ドローン、電動工具、電動アシスト自転車などリチウムイオン電池搭載機器の回路保護用に供給する。

 従来の線ヒューズタイプと比べ外部端子との接続面積が大きい金属プレートヒューズのため接続部の安定性が向上、高電流対応を可能にした。溶断特性にバラツキがなく、速断性、耐ラッシュカレント性能に優れる。

 また、樹脂ケース内に空隙を設ける独自構造により、溶断時のガスなどの外部噴出しをなくし、セラミック基板上にヒューズをエッチングでパターン形成する製品の溶断時のガスなどの外部噴出しによる基板や他部品へ影響を及ぼす課題を解決した。