2021.03.24 【関西エレクトロニクス産業特集】きんでんVRでナイフの使い方を教育

体感者が見ている映像をディスプレイで共有できる

 きんでんは、クリーク・アンド・リバー社(東京都港区)と共同で「VR(仮想現実)教育ツール ナイフの使い方 切創災害コンテンツ」を開発した。4月から教育スケジュールに沿って、関西の支店で順次、活用していく。

 ナイフの切創災害を防止するためのVR教育ツールで、体感者はVRゴーグルを装着すれば、ナイフ使用時の危険性・誤った使い方による災害リスクを体験できる。新機能のハンドトラッキングにより、VR空間にあるものを素手で操作でき、手先の細やかな動きまで再現が可能。利き腕、ナイフの持ち方を選べ、受講者が見ている映像をディスプレイなどに映し出せる。VRゴーグルは1440×1600ドット有機ELディスプレイ、64ギガバイトメモリーを搭載。6自由度空間位置決め機能を装備。本体重量571グラム。

 各事業所内で労働災害の防止ならびに高品質な工事施工のための安全体感教育ツールとして活用する。特にナイフの切創災害が多く発生している若年層への安全体感教育効果に期待している。

 同社は、一昨年から経験の浅い施工系社員の危険感受性を高めることを目的に、VR技術を用いた可搬型体感教育ツールの開発に力を入れている。クリーク・アンド・リバー社とともにVR技術を用いた安全体感教育ツールの共同開発を進め、19年に「VR電力量計アーク災害体感教育ツール」、20年には「VR高所作業車逸走災害体感教育ツール」を開発。安全教育に使用している。