2021.03.29 【クラウド特集】日立ソリューションズ「秘文」新サービス、エンドポイント統合管理
日立ソリューションズは、主力の情報漏えい防止製品「秘文」シリーズのクラウドサービスで、PCやスマートフォンなどエンドポイントセキュリティ対策を総合的に管理できるようにした。企業が持つあらゆるデバイスの状況を把握し、セキュリティの課題にリアルタイムに対処する。
在宅勤務やテレワークの普及で、企業には広範囲でのセキュリティ対応が求められている。新サービスでシステム管理者の運用負荷を減らしつつ高いセキュリティの実現を支援する計画だ。
新サービス「秘文 統合エンドポイント管理サービス」は、様々な端末の状態をリアルタイムで監視してセキュリティ侵害を未然に防ぎ、エンドポイントの自律的な管理を行えるようにする。
サービスはセキュリティの状態の「可視化」「分析・評価」「対策」の3段階で構成。31日に第1弾として、セキュリティリスクを可視化する機能を発売する。端末のOS(基本ソフト)やアプリケーションのバージョン、パッチなどの可視化や利用アプリの可視化により、セキュリティに問題を抱える端末などを検出する。
分析・評価、対策の機能も順次加えていく方針で、自動的に安全な設定に変更しセキュリティインシデントの発生を未然に防げるようにする。21年度以降はぜい弱性や振る舞いにも対応していく。
クラウドサービスの普及に伴い、総合的にセキュリティを管理する負荷が増大。最近はセキュリティに対する姿勢や体制(ポスチャ)を管理する「セキュリティポスチャ」という言葉も使われるようになった。同社では「クラウドシフトが進む中ではセキュリティ対策を積み上げるだけでは不十分。ゼロトラスト(全てのシステムは安全ではないという考え方)モデルの構築が求められている」とし、今回、秘文をセキュリティポスチャ管理サービスに拡張した。
秘文のサービスはセキュリティポスチャ管理を実現するもので、初期コストを抑えながら速やかに導入可能。これまでのセキュリティ対策に加えて、IT資産を統合して管理できるため、「システム管理者の負荷も減らせる」(同社)と見る。
価格は年額7800円(1台当たり、500台の場合)。22年3月末まで年額4000円(同)で利用できるキャンペーンも行う。
秘文は累計8500社、910万ライセンスの導入実績を持つ。今回、クラウドサービス版「エンドポイントプロテクションサービス」を再編し新サービスとして追加した。