2021.03.29 【クラウド特集】日本システムウエアMaaSプラットフォームを開発
日本システムウエア(NSW)は、車両や人物などの位置情報と現場情報を組み合わせて、業務改善を図れるとともに、新サービスを低コストで作れるMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)プラットフォームを開発し1月から販売している。様々な移動体の位置情報を利用できるので、車両運行管理や人物・ロボットの移動軌跡など、幅広い領域で動態管理や付加価値サービスを展開できるようになる。
新サービス「NSW-MaaSプラットフォーム」は、様々なセンサー情報を集め、地図や情報システムなどとひも付けられるクラウドサービス基盤。情報を集めるセンサー類や情報システムなどに依存しないため、業種や業界を問わずに低コストでモビリティ関連サービスを構築・運用できる特徴がある。
連携できる機器も多彩だ。車両の位置情報やドライブレコーダなどの車載情報端末をはじめ、スマートフォンやタブレットといったスマート端末、ハンディターミナルやヘッドマウントディスプレイなどの業務端末、建設機械や農業機械の位置情報機器との連携に対応する。
各種センサー情報はプラットフォーム上に集められ、様々なシステムとつないで活用できる。物流業者の配送システムやEC(電子商取引)サイトとつなげられるほか、API(アプリケーションインターフェイス)によって収集した現場のデータを送信させることもできる。「プラットフォーム上に、要望に合わせた仕組みを柔軟に構築できる」(同社)という。
このプラットフォームを活用することで、配送車両や営業車などの動態管理やタクシーなどの位置情報を共有した配車サービスができるほか、ビルや工場内を巡回する警備員の位置監視もできる。
独自に開発している自律走行ができる汎用ソフトを生かし、工場内での走行車両の移動記録の収集や、自動運転によって作業を支援する仕組みの構築も可能だ。
今回、車両動態管理を簡単に行えるサービスも開発した。簡易動態管理「ガイドライナー・ライト」は、利用者のスマホやハンディ端末にインストールするだけ。移動や休憩、荷受けなどの動態管理が簡単にできる。
初期費用5万円、10ユーザーで月額1万2000円と低コストで導入でき、「営業車などを展開する企業などから引き合いが多い」(同社)という。
プラットフォームは直接利用企業へ展開するだけでなく、ソフトサービスを手がける企業との連携も進めており、自社サービスとMaaSプラットフォームを組み合わせた新たなサービス展開ができるようになる。