2021.06.29 【複合機・プリンターソリューション特集】リコー「EDW」中心に据え、DX支援サービス提供に力
「RICOH IM C3000 Cloud Connect Package」
リコーは、ニューノーマル(新しい日常)時代の顧客への価値提供として「エンパワーリング デジタル ワークプレース(EDW)」を中心とした施策を強化、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)を支援するサービスの提供に力を入れている。
市場動向について、RDP経営戦略本部マーケティングセンタープロダクトマーケティング室の福留剛OP国内マーケティンググループリーダーは「コロナ禍という厳しい環境は続いているが、徐々に市場も好転してきている。今後、働き方も在宅とオフィスのハイブリッド型になる中で、デジタルサービスにより、いかに付加価値を提供できるかが重要になる」と話す。
「EDW」は、働く現場のDXを支援するため、顧客の業務効率化や生産性向上を目指している。ワークプレースのITインフラを構築し、ワークフローをデジタル化してつなぐことで、新しい働き方の変革に貢献していく。
「EDWに特化したソリューションとして、ストレージによるデータ管理、文書管理、セキュリティー、紙の電子化などのニーズが活発。複合機とのソリューション連携を強化している」と福留グループリーダー。
こうした考え方の下、注力しているのがニューノーマルにフォーカスしたソリューション商品群「リコー デジタル プロセシング サービス)」(RDPS)。この中核商品として「スクラムパッケージ」「スクラムアセット」を提供しているが、非常に好評だ。
中小企業の業務改革を実現するパッケージソリューションとしてのスクラムパッケージを、2017年10月に販売を開始した。その後、「スクラムアセット」を発売するなど拡充してきた。
スクラムパッケージは、同社とソフトベンダー、顧客が〝スクラム〟を組んで業種・業務の課題解決を目指すソリューションパッケージ製品で、ニューノーマル環境下での業務効率や生産性を向上するソリューション商品群として高く評価されている。累計販売本数も14万本を突破(3月)している。また、企業に合った形でSEがカスタマイズするスクラムアセットも好評だ。
この一年、働き方は大きく変わった。ニューノーマル下での業務効率化や生産性向上を実現するため、今後もEDWを中核に据え、クラウドサービスと連携したさまざまな価値提供に力を入れる戦略だ。
アライアンスの強化では、セキュリティーでシスコシステムズと連携し、セキュアなネットワーク環境と構築に注力。弁護士ドットコムとは契約業務のデジタル化、サイボウズとは企業間取引のプロセスの効率化などで連携、ソリューションとして提案している。
環境面では、先ごろ顧客から使用済みの製品を回収、先進技術で再生処理を行い、質量比で平均81%のリユース部品を使用したデジタルフルカラー再生複合機を発売した。環境に配慮した製品で、循環型社会の実現に貢献していく。