オゾン除菌消臭器の販促に力
BtoBや海外需要取り込みも

　コロナ禍の生活も2年目になったが、感染対策や除菌などに対する興味や関心は引き続き高く、巣ごもり需要の継続も予想される。

　昨年はコロナの影響もあり、オゾンが注目されオゾン除菌消臭器「オゾネオ」シリーズへの引き合いが一気に増え昨年度、前年比10倍の販売実績を記録した。今年度は巣ごもり需要をさらに意識し、「オゾネオ部屋干しネクスト」や「オゾネオアロマ」「オゾネオエアロプラス」を発売。ラインアップを充実させることで、前年を超える販売を目指す。より製品をアピールするため、テレビCMや通販など、販促にもより力を入れていく。

　国内は、コンシューマー向けに加え昨年に続きBtoB（法人向け）への提案を行うほか、海外需要の取り込みにも力を入れたい。研究機関などの研究でオゾンによりコロナウイルスが不活化する結果も出ているため、海外展開も本格化する。まだオゾンに対してネガティブなイメージもあるため、安全性を合わせて訴求するとともに製品名を前面に出した戦略を立てていく。

　この1年は巣ごもり需要から自宅でEMSを利用したトレーニングができる「もてケアFoot」など理美容関係の製品も人気を集めている。EMSは競合製品も多いがもてケアのファンもいるため、付加価値のある製品を届けていきたい。当社にはバッテリー技術などで多くの技術ノウハウがある。現在は長年培ってきたバッテリーやセンシングの技術を生かした製品も企画中だ。健康・理美容ジャンルでは、製品の価値がより重要になるため、市場を丁寧に分析しユーザーにしっかりと届くもの、心に刺さるものを作っていく。組織横断のプロジェクトによりコンセプトはいくつかまとまっているため、年度内に一つ新製品として発表できるようにしたい。

　美容家電ブランドとして立ち上げた「llexam（レクサム）」は、高機能モデルを美容院など専門ルートで販売してきたが、これまでと違う販路で進めおり立ち上がりに時間がかかっている。引き続きハイエンド製品の提案を続けながら可能性を見いだしていく。

　AV機器に関してはイヤホン・ヘッドホンを軸に展開を図っていく。電池技術などを生かしたフルワイヤレス製品も投入しており、引き続きマクセルのシナジーを生かした特徴のある製品を投入し続けていく考えだ。

　グループのマクセルイズミとの連携もさらに強化していく。イズミは業界初の6枚刃シェーバーを発売するなど、商品力の強さがある。国内生産拠点の強みや、マクセルとイズミが持つ双方の販売網を生かした販促活動なども加速させる。

　2019年度は、除菌消臭が広く受け入れられ、製品の広がりを感じながらも厳しさもあった。20年度は「オゾネオ」シリーズが成長し、コンシューマー全体が良い1年となった。21年度は今一度足場固めをしながら国内に加え海外を視野に入れる。製品の機能を多様化させ、前年以上の成長を目指していく。