2021.07.02 【家電総合特集】レコーダーBDレコーダーを訴求、全録モデルや外での視聴など注目

多彩な録画機能を持つレコーダーの提案にも力が入る

 主要メーカー各社は販売が好調な4Kテレビに加え、多彩な録画機能を持つブルーレイディスク(BD)レコーダーの提案にも力を入れている。

 レコーダーは、テレビの録画機能では実現できない専用機ならではの機能も豊富。国内では根強い人気がある。テレビ各社は毎年新製品を投入し、高精細4Kテレビの提案とともに放送番組の多彩な録画ができるBDレコーダーも訴求する。

 今年は東京オリンピック・パラリンピックも開催されることから、録画需要はさらに増えるとみられ、テレビの録画機能では実現できない録画専用機の魅力を伝えていくことが、拡販の鍵になりそうだ。

 国内のレコーダー市場は年間200万台前後で推移しており、市場自体は大きく伸びていないものの、一度レコーダーを使った人は継続して使うケースが多く需要は底堅い。いかにして専用のレコーダーの録画機能を伝え新規購入者を増やしていくかが課題になっており、メーカー各社は提案に力を入れている。

 現在、主要テレビメーカー各社から発売されているレコーダーは、チューナー数と記録できるハードディスク容量で製品群が構成されている。

 この数年は複数のチューナーを内蔵し、多チャンネル同時録画できる製品が主流になっており、地上波だけでなく衛星放送も含め、2番組同時に録画しながらほかの番組を視聴できるトリプルチューナー内蔵モデルなどの人気が高い。

 2018年からは新4K衛星放送もスタートしているため、新4K衛星放送チューナーを複数搭載し、新4K衛星放送の2番組同時録画ができる機種も出てきている。

 一般的なレコーダーに加え、放送番組を丸ごと録画する全録モデルも注目されている。地上波や衛星放送などの番組を丸ごと録画するため「録画予約を忘れた」といったこともなく、いつもでも好きな番組が見られるのが大きな特徴だ。

 東芝ブランドのレコーダーを展開するTVS REGZAの「タイムシフトマシン」や、パナソニックの全自動ディーガなどが全録のシリーズになる。ソニーやシャープなどは全録でなくても気になる複数の番組を自動録画できる機能を付けており、録画予約の煩わしさをなくす提案も進む。

 これまでは「たくさん録画しても見る時間がない」といった声もあったが、この数年でレコーダーに録画した番組を外出先でも視聴できるようになった。スマートフォンやタブレットに番組録画を転送したり、ストリーミングで視聴したりできる。

 インターネットに接続すれば、お薦め番組や録画予約が多い番組ランキングなどが表示される機種もある。最近はインターネット動画でお薦めコンテンツなどを表示する機能が一般的になってきているが、レコーダーは同様の機能を放送番組でもできるようになっており、レコーダー側が番組を見つけてくれる時代になってきた。

 多くのレコーダーはBD再生録画機能も付く。BDコンテンツの再生に加え、録画番組の記録もできる。BDの4K規格「ウルトラHDブルーレイ」再生対応機も増えているほか、4K放送の記録もできるようになっている。

 特に、スポーツイベントでは効率よく試合の結果を視聴したいといった要望も多くなる。好調な4Kテレビの販売とともに、レコーダーをセットにした提案などにも力を入れていくことが求められる。