2021.07.21 リコー 世界最薄・最軽量42インチ電子ペーパー屋外現場などDX化支援
太陽光など明るい現場でも図面確認が可能
リコーは、世界最薄・最軽量の42インチ電子ペーパーを使ったソリューションの提供を7月末から開始する。建築現場や医療をはじめ、特に屋外などの現場のデジタル化を支援する。同社は、デジタルサービスを軸足に、「コト」のソリューションを加速させている。
同社は、屋外などの現場のデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)を後押しするソリューションとして、薄さ14.5ミリメートル、本体重量5.9キログラムの世界最薄・最軽量で、世界初防じん・防水(IP65対応)の42インチ電子ペーパーデバイス「RICOH eWhiteboard 4200」と、ソフトウエア、クラウドサービスを組み合わせた商品・ソリューションを27日から発売する。
オフィスを中心にさまざまなシーンにおいてDXが進む一方、建築現場など屋外での図面確認など、大きな用紙を用いた業務のデジタル化はなかなか進んでいないのが現状。
これまでは、手書きやペン入力が可能な電子ペーパーは、10インチ程度が多く、図面サイズの電子ペーパーは表示機能に特化したものが主流だった。このため、「現場で紙に書き込んだ内容をオフィスや別の場所にいる関係者と共有する場合、転記や写真で対応しており、タイムリーな情報共有が難しく、手間がかかるという課題を抱えていた」(長谷部毅ICT事業本部エッジソリューション企画センターコミュニケーション事業企画室VC商品Gリーダー)。
RICOH eWhiteboard 4200は、42インチ電子ペーパーデバイスと、ソフト、クラウドサービスを組み合わせることにより、これまで紙では難しかった多拠点間での情報のリアルタイム共有、デジタルデータでの保存を実現する。
また、表示の拡大縮小や手書き入力文字のテキスト変換、カスタム辞書など、電子ペーパーのユーザビリティーを高めるソフトを搭載。さらに、クラウドサービスを活用することで、社内外と連携して使用できる。
「屋内外問わず、さまざまな現場で使用可能。建築業をはじめ、製造業、医療、消防、鉄道などでの使用を想定している。オフィスで培った技術力、ノウハウで現場のDXを加速させたい」と、長谷部Gリーダーは話す。
同社は、事業の軸足をデジタルサービスに大きくシフト、デジタルプラットフォーム「エンパワーリング デジタル ワークプレイス(EDW)」を中心とした施策を展開。ニューノーマルにフォーカスしたソリューション商品群「リコー デジタル プロセシング サービス)」(RDPS)で「スクラムパッケージ」「スクラムアセット」を提供、サービス売り上げを大きく伸ばしている。デジタルデバイス・サービスの活用によるワークプレイスの変革を通じて、お客のDX化推進に注力している。
なお同製品は、オープン価格(想定価格は43万円前後、税別)。5年間で5200台の販売を計画。