2021.07.28 【電波時評】「誰のために、何のために」を問い続ける
「誰のために、何のために」がこれほど問われるオリンピックはかつてなかっただろう。開催の意義すら疑問視された中で開幕した東京五輪。簡素化された開会式は、ちぐはぐな印象を与え、未来志向もなかった。
振り返れば、招致活動で前首相は「東日本大震災からの復興の証し」と大義を掲げ、福島の原発は「アンダーコントロール」と大見えを切った。いつしか「コロナに打ち勝った証し」「安全安心の大会」「団結の象徴」とお題目は変わった。無観客開催でインバ... (つづく)