2021.07.29 【半導体/エレ商社特集】ロチェスターエレクトロニクス主力のEOLビジネスが好調

藤川 代表

 ロチェスターエレクトロニクスは、世界の主要半導体メーカーが生産中止した(EOL)製品をオリジナルメーカーに代わって継続的に供給する半導体メーカーおよび代理店。グローバルで70社を超える半導体メーカーとパートナーシップを結び、高い品質の製品供給を行っている。

 コロナ禍における巣ごもり需要や自動車の急速な生産立ち上がりにより、半導体需要が急増している。一部製品では市場で供給不足が生じ始め、代理店としてサプライヤー製品を取り扱う現行品ビジネスは活況。EOLも好調に推移しており、グローバルで売り上げ拡大を続けている。

 主力のEOLビジネスは、半導体メーカーがコロナ禍において戦略的に生産を中止する製品が増加しており、受注は拡大。BCP(事業継続計画)の観点から完全なEOLではなく、補完的に同社での生産を活用する企業も多く、グローバルで売り上げ拡大が続く。

 日本オフィスの藤川博之代表は「半導体メーカーは新規開発と戦略的なEOLという二つの戦略を並行して進めており、今後もEOL製品の増加は避けられない。その一方、最終ユーザーは継続供給を求めており、当社のソリューションならばどちらの要求にも応えられる。当社のユニークなビジネスモデルがあらためて評価されており、市場でも重要視されている」と話す。

 旺盛な需要に対応する一方、営業体制の強化にも取り組む。人員体制を増強し、直接営業も積極的に行っている。今年6月には大阪セールスオフィスを開設。西日本での営業強化を目的とし、「今まで以上にきめ細やかなサービス提供を可能にする」(藤川代表)。

 営業体制の強化とともに取扱製品の拡充も進めている。今夏、STマイクロエレクトロニクスとのパートナー契約を締結し、顧客への提案活動も開始。2021年後半の注力製品として力を入れる。

 藤川代表は「現在の受注状況は非常に強く、21年後半も見通しは明るい。営業体制の強化に加え、デジタルマーケティングの取り組みもうまく融合しており、顧客へのサポートは向上している。この流れに乗り、顧客のモノづくりを支えたい」と話す。