集中豪雨やそれに伴う河川の氾濫が全国で相次いでいる中、災害に対応する商材への注目が集まっている。地域電器店では、地元に根付いている強みを生かし、その土地に合った対策商品を提案している。過去にあった災害を教訓にして、適切な商材を提案する店や、今後起こる可能性がある災害に対して備えを提案する動きもある。各店の取り組みを追った。

ポータブル電源に少しずつ動き

　丸英でんき（青森県つがる市、飛嶋響社長）は、先月から災害などに備えるためのポータブル電源の展示、販売を始めた。また、自宅に防犯カメラを設置する顧客も増えてきている。

　同店では、近年発生が増加している災害時の対応やアウトドアなどレジャー用に備える人が増えているポータブル電源の展示、販売を始めた。今明文取締役営業部長は「今までの企業で複数台購入するケースに加えて、個人で災害時やレジャー用に購入する人が少しずつ増えてきている」と話す。

　防犯関係では以前から、特殊詐欺やいろいろな迷惑電話防止のため、録音機能付き電話や外付けの録音機器などのチラシを作り販売に当たった。「チラシの効果もあり、以前はよく販売につながったが、最近は動きが落ち着いてきている。設置したお客さまからは、喜ばれていた」と今取締役営業部長。

　また、最近は家の外や中にカメラを設置する人が増えてきている。自家用車や自宅のいたずらを監視するための設置が多く、「複数台設置している」という。

　玄関ドアホンも故障からの買い替えが多く、カメラ付きのドアホンが人気になっている。今取締役営業部長は「来客などをカメラでチェックするためカメラ付きが人気だ」と話す。