情報共有統合基盤の構築強化へ

　新型コロナウイルス感染拡大という環境ながら、売り上げ面ではほぼ計画通り。受注残が増えており、案件も多い。企業業績も上向いている。経営環境は不透明だが、商材を含めたポートフォリオの転換がますます重要になる。

　当社の業績は、2020年度で大きな節目となる連結売上高500億円超を達成できた。計画を上回るペースで成長できている。21年度スタートの長期計画では、30年に大台の1000億円を目標に置いている。

　21年度は、次の飛躍に向けての土台作りの年と位置付けており、当社に足らないところを補強していく。このために、当社と同じような業態の企業をベンチマークし、分析した。その結果、既存の事業でもまだまだ成長の余地があることが判明し、バリューチェーンを実現するための物流面の強化や、フォーキャストなどお客さまと情報共有する統合プラットフォームの構築を重点にさらなる成長の土台を作る。

　物流面では昨年、西日本物流センターを拡充、全国地区を1DAYで配送できるジャスト・イン・タイムの体制を構築した。今後は、よりお客さまと連動した物流体制の強化を図り、統合プラットフォームの構築を本格的に進める。10月から本格稼働する次期新基幹システムとも連携し、さまざまな機能を充実させ、お客さまと仕入先さまの信頼を高めていく。

　今後ますます情報通信業界に対する投資も期待でき、特にビジネス変革に対するニーズは高まる。引き続きデジタルトランスフォーメーション（DX、デジタル変革）ニーズに対応した商材、ソリューションを強化し、より付加価値の高いソリューション提案に力を入れる。

　基地局関連、ローカル5Gなど第5世代移動通信規格5G関連が好調に推移、事業強化を加速させる。このほか、全国主要都市の再開発関連、高速道路網の通信インフラ、ハイパースケーラーを代表としたデータセンター分野などが注力分野だ。

　SDGs、ESG、カーボンニュートラル、グリーンリカバリーなどにも積極的に取り組む。