2021.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】NECネクサソリューションズ 木下孝彦社長

木下 社長

SIビジネスからサービス型ビジネスに移行

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、依然として厳しい業種もあるが、全体的には企業のIT投資は上向いている。昨年度凍結したプロジェクトも動き始めている。

 当社の今期の業績は、受注などは前年を上回っており、通期では売り上げも前年をキャッチアップし、利益は前年を上回る見通しだ。

 今年は、当社が発足して20周年、新中期経営計画のスタートの節目の年に当たる。従来のSIビジネスからサービス型ビジネスへシフトし、新たな柱を作っていくことを目標に取り組んでいる。

 当社は、アカウント型の個別のお客さまのニーズへの対応に強みを持っている。一方、サービス型では、お客さまの共通のニーズをつかみ、ソリューションとして提供していくことが求められる。また、継続的に満足していただく必要がある。

 これには、従来のSIビジネスとは違う発想で取り組んでいく必要があり、今年度から約150人体制で、社内リソースを結集し、新しい組織としてサービスプラットフォームソリューション事業部を立ち上げた。新たなお客さまの獲得などこれまでのSIビジネスにも良いシナジーが出ている。

 ソリューションでは、クラウド系のソリューションが非常に好調だ。AWSやアジュールなども当社の付加価値を付けて提供している。当社独自の電子申請は、自治体、公共系で好調だ。今後、さまざまな分野の申請のデジタル化にも対応していく。医療分野も電子カルテ以外でも予防、介護、福祉などトータルなヘルスケアのニーズに対応していく。当社の基盤事業で、11年連続シェア1位のインターネットVPNサービス「クローバーネット」のセキュリティー基盤を強化、拡大していく。

 下期以降も、各分野で付加価値の高いソリューションを提供。ニューノーマルに対応した新たなソリューションなどを積極的に打ち出していく。

 コロナウイルスの感染状況や半導体不足など懸念材料もあるが、お客さまのDX化、新たな事業への拡大を支援していく。