2021.09.17 【抵抗器特集】アルファ・エレクトロニクス高精度チップ金属箔抵抗器 1608など3サイズを用意

 アルファ・エレクトロニクスは、VPGフォイル抵抗器事業部の一員として、超高精度・超高信頼性を誇る金属箔(はく)抵抗器を主力事業にしている。

 同社の超精密金属箔抵抗器は、薄膜抵抗器や巻線抵抗器とは異なり、数マイクロメートル厚に圧延されたニクロム系金属箔を、平滑なセラミック基板に接着して抵抗体とした抵抗器。独自の合金配合や処理製法に強みがある。

 金属箔抵抗器は、半導体製造装置や精密計測器、医療機器など精度と信頼性が要求される分野で実績を伸ばす。0.14ppm/度(代表値)という最小抵抗温度係数(TCR)、5ppm/年、10ppm/3年といった、非常に優れた長期安定性を提供する。

 中でも注力しているのは高精度チップ金属箔抵抗器「RWA、RWB、RWC」のシリーズで、1608、2012、3216の3サイズを用意。高い定格電力、抵抗温度特性プラスマイナス1、2、5ppm/度、抵抗値許容差プラスマイナス0.01%、負荷寿命プラスマイナス0.005%(70度、2000時間、定格電力)の特性を持つ。

 同社の製品ポートフォリオには、個別抵抗や表面実装型の抵抗ネットワーク、スルーホール部品のほか、カスタムメードのチップ抵抗ネットワーク、ハイブリッド回路用の個別チップ抵抗器などをそろえ、抵抗器の構成部品から広範なアプリケーションニーズに合わせた製品の開発・製造・販売を行っている。

 市場の需要増に対応し、秋田の工場では新棟を建設しライン増強を予定している。

 同社の製品の性能は国際的にも評価が高い。キログラムの定義方法が、パリにある「キログラム原器」を基準にする定義からプランク定数に基づく定義に移行した際には、同社の抵抗器が使われた。