2021.09.24 ソロ10年の岩佐美咲、「アキラ」来月発売 幼少期から歌手になるのが夢、「元AKB」の〝肩書き〟も強み
「アキラ」のプロモーションに力を入れる岩佐美咲
ソロデビューから間もなく10年。AKB48卒業後は演歌一本で活動し、5年目を迎える岩佐美咲が、通算10枚目のシングル「アキラ」(徳間ジャパン)を10月6日に発売する。
岩佐の芸能キャリアはAKB48から始まった。2012年2月、グループ初の演歌歌手としてデビュー。16年にグループを卒業してから演歌歌手として活動を続けている。岩佐は「あっという間だったが、デビュー時を思い返すと昔のように感じる」と回想。大きなグループに所属していたため、岩佐には「元AKB」という肩書が付いて回った。「卒業直後は『辞めたのにその話題ばかり』『それ(AKB)しかないと思われている』と悔しかった」が、今は前向きに捉えている。
「広く知ってもらえるきっかけがあることは強み。認識されることはありがたい」と笑顔を見せ、「経験は糧になる。AKBだったからいろいろやらせてもらえたと思う」と話す。
「私はへなちょこ」
アイドル活動時は10代で多感な時期だった。「当時の自分に若さを武器にしなさいと言いたい。JK(女子高生)というだけで大きな魅力だった」と岩佐。26歳になった今、自身の立ち位置を「演歌歌手としてはまだまだ。先輩たちを目の当たりにすると気後れもする。私はへなちょこ」と表現する。それでも「売れたい」との気持ちを強く持ち、コロナ禍の今はオンラインをベースに歌を届ける。
大人の女性描く歌謡曲
新曲アキラは、アキラという名の男性への未練を歌った、はかなくも芯の強い大人の女性を描いた歌謡曲テイストの曲だ。作詞は秋元康。岩佐は曲との出合いを「人名というインパクトのあるタイトルに驚いた。サビも面白く、一度聴いたら耳に残る」と語る。
お気に入りの歌詞は「1から9まで嘘でいいから 一瞬でも 愛してた それはホントだよね」というサビ部分。岩佐は「女性の諦めの悪さを感じる」と分析する。自身もアイドル時代から「めんどくさい人」と言われていたそうで「女々しい性格なので、歌詞には自然に共感できた」と話す。歌唱する際は「表情や表現へのこだわりはあるが、一番は歌詞を大切に、言葉を届けることを心掛けている」。
一曲一曲丁寧に向き合ってきた岩佐。幼少期から歌手になることが夢で「歌手しか夢見ていなかった」という。「10年後、20年後も、歌は歌っていたい」と力を込め、今後は「ミュージカルもやってみたいし、声優の仕事もやってみたい」と夢は広がる。
これまで「アイドルらしさ」「演歌歌手らしさ」を身に付けるために試行錯誤したり悩んだりしてきた。岩佐がSNSなどで見せる姿は飾らない自然体だ。「取り繕ってもばれてしまう。心から楽しんで、その姿を見てもらいたい」と笑みを浮かべた。