2021.09.29 【ASEAN特集】オータックスオータックスエレクトロニクス(タイランド)
タイ工場の外観
生産能力の増強と自動化を推進
オータックスは、ASEANではタイ工場、マレーシア工場の2工場を展開。同社はグローバル需要拡大への対応やBCP強化の観点から、生産体制の強化・拡充を推進しており、中国でのメード・イン・マーケットの強化とともに、タイ工場、マレーシア工場での生産能力増強と自動化をさらに推進する。
タイ工場「オータックスエレクトロニクス(タイランド)」は、主力のエアコン用端子台の生産が好調に増加しており、2021年1~8月の工場売上高は期初計画を大幅に上回っている。工場の稼働も通常操業が継続している。「新型コロナにより一部の顧客に生産調整はあるが、タイ工場の21年度通期の売上高は前期比で3割前後の増加となる見込み。足元の月次生産額はコロナ禍前の19年度の水準も上回っている」(オータックス富田周敬社長)。
同工場は「お客さまの近くで、お客さまのニーズに合致したモノを作り、販売する」「地域文化に根差した事業経営」がコンセプト。順次自動化を進め、生産性向上や品質の向上、省人化を推進している。20年以降、コロナ禍でも、中国工場からタイ工場への自動機の移設などを実施しており、「自動機を移設した際は、エンジニアは出張することなく、オンラインツールを活用して実施した。リモートによる工場認定作業も増加している」(富田社長)。
同社グループでは足元の受注が非常に好調で、受注残が増加しているため、今秋以降、次の設備投資プランなどを立案する方針。
タイ工場は13年に設立、14年に操業を開始した。立地場所はバンコク市近郊のプラチンブリ県ハイテクカビンブリ工業団地。工場規模は1万5555平方メートルの敷地に建屋延べ床面積3000平方メートル。将来、建屋増設が可能な工場用地も確保している。従業員数は100人強。ISO9001/14001認証を取得済み。
同工場は、端子台の一貫生産工場として、プレス、成形から組み立てまでの一貫生産体制を敷き、順次自動組み立て機増設を進めている。20年には、家電用スイッチの自動機生産も立ち上げた。