2021.09.29 【ASEAN特集】カトーレック
カトーレックのベトナム工場
東南アの工場増強、EMS事業拡大
カトーレックは、EMS事業とロジスティック事業を展開し、EMS事業が売り上げの70%を占める。
国内(高松市・本社工場、松山市)、中国(蘇州、広州)、ベトナム、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、メキシコ(ティフアナ、グアナファト)、インド(プネー)に製造拠点を設けている。各工場は多品種少量生産に対応するフレキシブルな生産体制と、世界いずれの工場で生産しても同一品質、同一サービスを提供するグローバルプラットフォームに位置付けている。
基板実装を中心に受託する製品は家電、AV、車載、情報・通信、住宅設備機器、産業機器、医療機器、航空・宇宙機器まで幅広く、最近では車載が増えている。
日系企業の受託が多い。加藤英輔社長は、EMS事業について「既存企業からの受託が増えていることに加え、新規の案件も増えていることから、生産体制を増強している」と話す。
ベトナム工場第2棟、インドネシア工場第4棟が2020年6月に完工、稼働した。ベトナム工場は05年から稼働しているが、2棟の完成により、第1棟と合わせて延べ床面積約3万6000平方メートルに拡張し、生産能力を増強した。インドネシア工場は1993年に同社グループ初のEMS海外拠点として稼働し、基板実装から完成品組み立てまで幅広く対応するため、第3棟まで拡大してきたが、新たに第4棟の完成により、合わせて延べ床面積約2万2000平方メートルに拡張した。
フィリピン工場も97年から稼働している第1棟、2000年に増築した第2棟に続き、新たに今年6月に第3棟が完工。これによりフィリピン工場の延べ床面積は合わせて1万7130平方メートルとなった。加藤社長は「ASEAN各国でEMS事業を始めて約30年になるが、その間に人件費も上がっている。このため省人化のために工場の自動化、スマート化にも取り組んでいる」と述べている。