2021.09.29 【ASEAN特集】サンワテクノスサンワテクノスベトナム

猪俣 GD

拠点網駆使しグローバルSCMソリューション提案

 サンワテクノスは、ASEANでの重要拠点の一つとして、ベトナム法人「サンワテクノスベトナム」(猪俣賢治GD=ゼネラルダイレクター)を展開。代理店ビジネス、グローバルSCMソリューション提案、エンジニアリングビジネスを柱に、顧客に密着した活動を行っている。

 同法人は、2013年8月設立のベトナム駐在員事務所(ハノイ)をベースに16年5月、現法化された。19年8月にはホーチミン事務所も開設。順調にビジネス規模を拡大してきており、現在、従業員数は18人まで増加、エンジニアも3人在籍する。

 同法人は、FA専門の日系代理店ビジネスをはじめ、グローバルSCMソリューション提案、現地加工部品メーカーの紹介、設備提案などを行う。最近のベトナムでは米中貿易問題もあり、北部は中国からのプラスワン工場としての受け皿が強まっている。南部には少量多品種対応の日系企業が多くの工場を進出させている。同社はこれら顧客に対し、地域密着営業によって独自のサービス体制を提供することで最適なサポートを提供。ベトナムローカル顧客への拡販にも力を注ぐ。

 猪俣GDは「グローバルSCMソリューションでは、世界に広がる拠点機能とネットワークを駆使して、顧客の生産拠点の高度化、競争力向上の実現のサポートに努めている。設備の提案では、日本や中国からベトナムへの生産移管を行う顧客が、最近はコロナ禍で立ち上げに苦労しているため、そうした顧客に対する現地化のサポートに力を入れている。エンジニアリングサポートでは、システムメーカーと協業しながら、提案・据え付け・サービスまでワンストップサービスを行う」と語る。

 同法人の売り上げは19年度下期以降、前期比150%増のペースで推移。21年度下期は月間売上高が7000万円規模まで増加しており、21年度通期では18年度比約7.6倍を見込む。

 22年度には月間売り上げを1億円規模に拡大させる計画だ。「今後も代理店ビジネス、SCMビジネス、エンジニアリングビジネスに注力する」(猪俣GD)。

 技術インターンシップとして、スマートグラスを使い、日本からの遠隔技術支援を受けて技術力向上を図っている。20年度から現地の大学とのインターンシップも開始した。