2021.09.30 【掃除機特集】スティックタイプの販売好調
在宅時間が増え、高まる清潔意識を背景にコードレススティック掃除機が好評だ
コロナ禍で在宅時間が増え、清潔・快適意識が高まったことで掃除機への関心は強まっている。中でも軽量で負担が少ないコードレススティック掃除機の販売が好調で、各社は商品開発に力を入れている。清潔意識は今後も継続するとみられ、掃除機の需要はコードレススティック掃除機を中心に安定した需要が見込める。
掃除機市場で近年主流となるのが、コードレススティック掃除機だ。軽量で取り回しに優れたコードレススティック掃除機は、各社で商品開発が活発。軽量化とパワー向上を両立させた商品戦略が加速している。
新しい生活様式が定着し、在宅時間が伸びていることから、室内の清潔、快適への意識は高まり、まめに掃除をする人が増えている。
一方で、さまざまな家事負担も増加しており、負担軽減に対するニーズは強まり、掃除の負担をいかに減らすかも大きなテーマとなっている。
コードレススティック掃除機は軽量のため取り回しに優れ、まめに掃除する人がサッと掃除できることから、従来主流だったキャニスタータイプの掃除機の出荷を上回り、メインの掃除機として定着するようになった。
2020年度の掃除機全体の需要は2桁(前年度比11.8%)増の488万4000台(日本電機工業会=JEMA調べ)と好調に推移した。
中でも、コードレススティック掃除機は前年度比19%増となっており、掃除機全体の中でコードレススティック掃除機の構成比は64%(シャープ調べ)まで高まっている。
21年度は、掃除機全体は前年度好調の反動もあり、伸び率は鈍化するとみられるが、コードレススティック掃除機の構成比は着実に高まっていくとみられている。
パナソニックの主力製品
パナソニックは、ニューノーマルの時代に、一人一人のライフスタイルに合わせた「ちょうどいい」くらしを実現するための新たな家電やサービスを展開する。
在宅時間の長時間化や清潔さへのニーズ、家事の負担軽減などの困り事に対応し、くらしの中心となる家における安心、快適な空間、自分らしいライフスタイルを後押しする家電へと進化させる。
掃除機では、掃除の始まりから終わりまで「ラクに使えて、しっかりキレイ。」をコンセプトに、業界初となるセパレート型コードレススティック掃除機を開発、10月25日から発売する。
「パワーコードレス」MC-NS10K
セパレート型、サッと掃除
新製品「パワーコードレス」MC-NS10K(オープン価格、市場想定価格=税込み6万5000円前後)は、国内で初めてスティック本体から分離したダストボックスを充電台に内蔵した、セパレート型のクリーンドックを搭載する。
1回の掃除ごとに本体にたまったごみをクリーンドック内の紙パックに自動収集する。これにより、スティック本体のごみ捨てをなくし、掃除後の手入れを大幅に軽減する。
ダストボックスを分離したことで、本体はスリムで軽量なデザインとなっている。クリーンドックに設置された本体を手前に引くだけで簡単に取り出すことができ、手元にかかる重量が約0.45キログラム(本体質量約1.5キログラム)と軽量化を実現、掃除中は軽く動かすだけで操作ができる。
掃除終了後もクリーンドックに設置するだけで自動でごみの収集と充電が開始されるため、掃除の始まりから終わりまでの負担を大幅に軽減できる。
クリーンドックの紙パックの交換は1カ月に1回で、紙パックのため簡単・清潔に交換できる上、ノズルは髪の毛やペットの毛もからみにくい「からまないブラシ」搭載で、手入れの負担も大幅に軽減できる。
本体とクリーンドックは、いつでもサッと掃除できるように、リビングなどの居住スペースに置くことを想定し、空間に溶け込むデザインを採用した。
本体にはクリーンセンサーを搭載しており、約20マイクロメートルの微細なごみもランプで知らせるため、見えないごみも逃さず掃除できる。
クリーンドックには「ナノイーX」を搭載している。掃除後にスティックを戻すと、1日当たり約4時間もナノイーXが放出され、紙パック内に集めたごみを除菌・脱臭する。ペットの毛などの気になる臭いも脱臭するので、リビングなどの居住スペースに設置することができる。