2021.11.19 車両ナンバー検知速度8倍に高速・高精度に映像処理、NECが新技術開発

NECが開発した漸進的物体検知技術

 映像分析の物体検知処理の精度を保ちつつ高速に実行できる「漸進的物体検知技術」を、NECが開発した。利用者や現場の近くでデータを処理するエッジ機器にはこれまで処理能力に制約があったが、同技術により車両のナンバープレートの検知で最大約8倍の処理速度を実現した。今後、実証などを行い、2022年度の製品化を目指す。

 交差点などでの車両の交通管制や店舗や倉庫への侵入検知といった映像分析をリアルタイムに行うには、カメラやセンサーの近くあるエッジ機器で処理を行うのが効率的だが、エッジ機器の廃熱や冷却が難しいため、高性能プロセッサーを利用できず処理能力に制約があった。

 今回開発した漸進的物体検知技術では、高速だが精度が劣る物体検知AIモデルと、高精度だが演算量の多い検知モデルを組み合わせ、それぞれの利点を生かして効率的に複数の画像を処理する。

 カメラ映像から車両のナンバープレートを検知するケースでは、精度の高い検知モデルを単独で使用する場合に対して、検知精度を維持しつつ約8倍の処理速度を実現した。
(詳細は22日付の電波新聞、電波新聞デジタルに掲載します)