2021.12.06 空気の流れ3D計測し効果的な換気提案オミクロン株流行に備え

サーキュレーターの向きを変えてシミュレーションした例。右図の方が効果的に換気できている

 新型コロナウイルスの新しい変異株「オミクロン株」の市中感染が懸念される中、室内の空気の流れをシミュレーションして可視化し、サーキュレーターやアクリル板の効果的な配置を提案するサービスが登場した。ソフトウエア開発を手掛けるサイバネットシステム(東京都千代田区)が、これまで数日かかっていたデータ処理を1~2分に短縮した。

 提供するサービスは、3次元(3D)形状処理と、コンピューター上の3D空間で扱う点の集合である点群データ変換の技術を持つベンチャー企業のエリジオン(浜松市中区)のソフトウエアを活用して開発した。室内を360度撮影可能な3Dスキャナーで撮影し、取得した点群データで3Dモデルを構築。データを基に、室内の人物が話す際に生じる飛沫をはじめ、エアコンやサーキュレーターの風の流れを可視化し、アクリル板やサーキュレーターの位置や向きを変えながら複数回シミュレーションを実施する。

 サーキュレーターやアクリル板の配置や条件を変えた場合でも数秒で空気の流れを可視化して動画を確認できるため、その場でさまざまな検証と対策が行える。
(詳細は7日付の電波新聞、電波新聞デジタルに掲載します)